中国経済、1-3月は力強い成長に-トランプ氏の脅威、物ともせず
Kevin Hamlin、Xiaoqing Pi-
17日発表の第1四半期GDP、予想6.8%増-18年目標上回る見通し
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通年では成長鈍化の公算大だが減速はわずかだろう-HSBC

トランプ米政権が仕掛ける構えの貿易戦争や膨大な債務、規制当局による取り締まりなど忘れよう。習近平氏が終身国家主席になる道が開かれたことを巡る議論も、いったん脇に置いて構わない。

習近平国家主席
中国経済は1-3月(第1四半期)に力強い成長を遂げ、こうしたあらゆる問題を打ち消したもようだ。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想中央値によれば、1-3月期の国内総生産(GDP)は前年同期比6.8%増の見込み。政府が掲げた今年の成長率目標の6.5%前後をかなり上回る。
GDPは北京時間17日午前10時(日本時間同11時)に、国家統計局によって発表される。3月の小売売上高や工業生産などの統計も同じ時間に示されるほか、調査に基づく失業率の月次公表も開始される。
HSBCホールディングスのアジア経済調査共同責任者、フレデリック・ニューマン氏(香港在勤)は「中国経済は政策的な障害に邪魔されることなく、エンジン全開で2018年に突入した」と指摘。「国内での引き締め策や貿易を巡る不透明感を受けて、年間では経済成長が鈍る公算が大きい。だが、減速はわずかなものにとどまるはずだ」と述べた。
1-3月期の成長率が市場予想通り6.8%なら、17年10-12月(第4四半期)と同じ伸び。17年通年の成長率は6.9%だった。

このほか、エコノミスト予想によれば、3月の小売売上高は前年同月比9.7%増が見込まれている。1-2月も前年同期比9.7%増だった。3月の工業生産は前年同月比6.4%増と、1-2月より伸びが鈍化する見通し。1-3月の都市部固定資産投資は前年同期比7.7%増の予想。昨年1-3月は9.2%増だった。中国政府は春節(旧正月)連休の影響を考慮し、一部の指標について1月分と2月分を合わせて公表している。
原題:China’s Economy Poised to Brush Off Trump Threats, Debt Campaign(抜粋)