OPECの「目標達成」近い、原油過剰在庫がほぼ解消-IEA
Grant Smith-
OPECとロシアによる昨年初め以降の減産が奏功
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在庫は今四半期から年末まで日量60万バレルのペースで減少見込み
石油輸出国機構(OPEC)は世界市場の原油余剰を解消するという目標の達成に近い。国際エネルギー機関(IEA)が最新月報で指摘した。
13日発表された月報によれば、OPEC加盟国と他の産油国による計画以上の減産に加え、世界的な石油需要増大で、原油在庫の過剰分は減産開始時から9割程度減った。経済危機にあるベネズエラの生産が滞り、OPEC全体では盟主サウジアラビアが約束した以上の減産となった。
Mission (Almost) Accomplished
Output cuts by OPEC and Russia are clearing the glut
Source: IEA
OPECとロシアによる昨年初め以降の減産が奏功し、原油先物は1バレル=70ドルに向かっている。
IEAは月報で、OPECに代わって「『目標達成』を宣言するのはわれわれの役割ではないが」、IEAの見通しが正しければそれに極めて近いとみられると記した。
IEAによれば、OPECが市場均衡の目安とする先進国の石油在庫は5年間の平均を3000万バレル上回るばかりとなり、余剰は減産開始時の3億バレル余りから縮小した。
在庫は今四半期から年末まで日量60万バレルのペースで減少する見込みのため、「1、2カ月後のデータ」で在庫が5年平均を下回る可能性があるとIEAは試算している。
原題:OPEC Near ‘Mission Accomplished’ as Oil Glut Vanishes, IEA Says(抜粋)