Photographer: Bloomberg/Bloomberg

通貨戦争に転じさせてはならない、日本の教訓に学べ-中国中銀参事

  • 「中国は人民元を切り下げるべきではない」-盛松成氏
  • 「人民元の大幅高を容認しても米国からの称賛は得られない」
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中国は1980年代の日本から教訓を学ぶべきで、貿易戦争を通貨戦争に転じさせてはならない。中国人民銀行(中央銀行)の盛松成参事が語った。

  人民銀の調査統計局長だった盛氏は、米中という世界の2大経済大国が直面している貿易対立は、80年代の日中貿易摩擦を思い起こさせると指摘した。

  中国海南省で開かれた「博鰲(ボアオ)アジアフォーラム」での11日のパネル討論会では、元日本銀行副総裁の岩田一政・日本経済研究センター理事長が85年のプラザ合意に言及、為替相場の問題には慎重に対処するよう中国に促した。ドル高是正を意図したプラザ合意後、円高が想定以上に進行し、日本の輸出業者が打撃を被った過去を説明した。

  盛、岩田両氏が発する警告はいずれも、貿易政策を通貨ないし金融政策と一緒にするなというものだ。

  盛氏は博鰲でのインタビューで「貿易は貿易であり、世界中で誰も喜ばない通貨戦争を始めることは愚かだ」と述べ、国内の産業基盤向上を目指す中国の計画にとって、通貨安定は好ましいとの認識を示した。

  米中貿易戦争となれば、中国は人民元の切り下げに踏み切るのかとの質問に対し同氏は、「80年代に日本が得た教訓を中国は学ぶべきであり、貿易戦争を通貨戦争に転じさせてはならない。中国は人民元を切り下げるべきではないし、また人民元相場を大きく押し上げるべきでもない。市場の均衡水準付近で人民元を基本的に安定させ続ける必要がある」と語った。

  その上で、「人民元の大幅高を容認しても米国からの称賛は得られないし、中国経済に弊害をもたらすのは確実だ。プラザ合意後に日本に何が起きたかを考えてみればいい」と話した。

原題:China Shouldn’t Repeat Japan’s FX Mistake: Q&A With PBOC’s Sheng(抜粋)

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