株式市場の最新流行は「退屈」銘柄、不透明な世界でリターン向上

  • 新興国市場と欧州で低ボラティリティー系がアウトパフォーム
  • クオンツ系ファンド実践-低ボラティリティーETFに記録的流入

退屈を愛することを投資家は学んでいる。

  通商摩擦からミサイル、選挙への干渉から予想を下回る経済統計まで、世界は不確定要因にあふれている。値動きが荒い割高株への投資に耐えられない新興国株および欧州株投資家は、華やかさに最も欠ける銘柄への投資を継続することで2年ぶり高水準のリターンを手にしている。

  この戦略には学者も注目し、数理モデルに従うクオンツ系ファンドが実践するケースが多い。値動きの度合いをベースに銘柄を選ぶ低ボラティリティー戦略は、時間の経過とともに市場全体のリターンを上回る傾向がある。

  約20億ドル(約2140億円)を運用しクオンツプログラムを用いるグラディエント・インベストメンツは今週、パワーシェアーズ・S&P・新興市場モメンタムETFから資金を引き揚げ、それをパワーシェアーズ・S&P新興市場低ボラティリティーETFに移した。この結果、後者への流入額が過去最高の4億2000万ドル超となったことが、ブルームバーグ集計データで分かっている。

  同社のポートフォリオマネジャー、マリアン・モンターニュ氏は「当社の戦略はクオンツで、別々の時間枠におけるモメンタムを測る。その計算の結果、われわれは低ボラティリティーに向かった」と説明した。

  最近はテクノロジーセクターをめぐる懸念が中国企業に打撃を与えたが、新興市場の低ボラテリティーファンドは同セクターへの投資を「アンダーウエート」としていることが幸いしたほか、ロシア株にも傾斜せず、追加制裁によるロシア売りの影響を免れた。

  ボラティリティーが低めの銘柄で構成する iシェアーズ・MSCI・Min・Vol新興市場ETFも過去30日間に通常の新興市場ETFを4.3%ポイント上回り、2016年2月以来の大幅なアウトパフォーマンスとなった。

  欧州では過去2年間のリスク投資をベースにした相場上昇を受け、低ボラティリティー銘柄が高ボラティリティーに対して10年ぶりの割安水準に値下がりしていると、UBSグループの株式ストラテジストらは指摘。経済指標が予想に反して下振れする状況が続く中、こうした銘柄は魅力的な買いの対象に見えるという。

  過去3カ月にiシェアーズ・MSCI・ユーロ圏ETFはマイナス1.8%のリターン。これに対してiシェアーズ・MSCI・Min・Vol欧州ETFはプラス0.2%となっている。

原題:Boring Is the New Black as Stodgy Stocks Rule the World (1)(抜粋)

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