Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

東芝メモリ売却が再び遅れも、中国の独禁法審査いまだ通らず-関係者

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

東芝の半導体子会社「東芝メモリ」の売却手続きが遅れている。中国独占禁止法当局による審査が遅れているためで、13日までに承認を得られなければ、次の期限である5月1日までに売却が完了できない可能性が出てきた。複数の関係者への取材で分かった。

  匿名を条件に取材に応じた関係者によると、11日時点で中国当局からは、審査状況についての連絡はなく、追加資料の請求など具体的な指示もない。ただ、この関係者は審査そのものに不備はないとの認識で、引き続き結果を待っている状態だとしている。

  東芝は米ベインキャピタルを軸とする日米韓連合に東芝メモリを2兆円で売却することを決め当初3月末までの売却完了を目指していたが、中国の審査の遅れで先送りした。契約によれば次の売却完了のタイミングは5月1日で、実現には今月13日までに中国の審査を通過する必要がある。

  車谷暢昭会長兼最高経営責任者(CEO)は3日のインタビューで、「大きな変更がない限り、今のステータスで待つ」と述べ、引き続き売却完了を目指す方針を示している。東芝の広報担当、篠原涼二氏も12日、「早期の売却完了を目指す方針に変わりはない」と述べた。

  東芝は米原発事業の巨額損失で経営が傾いたが、昨年12月に6000億円の第三者割当増資を実施、既に2018年3月末の債務超過は回避できた見込み。売却契約によると、東芝メモリ売却は5月1日の売却完了を逃すと6月1日以降に持ち越される。6月末までに売却が実現しないと買い手のベイン側に契約解除権が発生する。

  東芝メモリの売却が遅れる中、昨年の増資で東芝株主になった投資家から、より高額での売却を求める再交渉や、売却そのものの撤回、早期の新規株式公開(IPO)を求める声が強まる可能性もある。

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