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日本株は続落、シリアなど国際情勢不透明と円高推移-輸出、素材安い

更新日時
  • トランプ米大統領は国防長官と会談、為替は1ドル=106円台で推移
  • 良品計画やイオンなど小売株堅調支え、売買代金2日以来の低水準

12日の東京株式相場は続落。シリア情勢の緊迫化や為替の円高推移が懸念され、投資家のリスク許容度が低下した。電機や機械、ゴム製品など輸出株、ガラス・土石製品や非鉄金属など素材株が安い。半面、小売や食料品株といった内需セクターは堅調で、株価指数の下げは限定的だった。

  TOPIXの終値は前日比6.78ポイント(0.4%)安の1718.52、日経平均株価は26円82銭(0.1%)安の2万1660円28銭。

  三菱UFJ国際投信の宮崎高志戦略運用部長は、「経済指標や企業業績は今のところ警戒的なシグナルは出ているわけではなく、先行きは楽観している」としつつ、シリアへの攻撃が今週にもあり得そうなほか、米国の政治情勢など「グローバルな不透明要因を考慮すると、ファンダメンタルズが良くても、しばらくはリスク資産の押し目を積極的に拾うのは難しい」との見方を示した。

東証内

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  トランプ米大統領はロシアに対し、米国のシリア攻撃に「準備するがいい」とツイッターで警告、マティス国防長官と会談した。ブルームバーグが入手した証言テキストによると、次期米国務長官に指名されたポンペオ中央情報局(CIA)長官は12日の上院指名公聴会で、米国の比較的寛大な対ロシア政策は「今や終わり」と述べる見通し。また、トランプ大統領は11日にローゼンスタイン司法副長官の解任についてホワイトハウス側近と協議した。

  きょうのドル・円は一時1ドル=106円70銭と、前日の日本株終値時点107円07銭に対しややドル安・円高に振れた。野村証券投資情報部の若生寿一エクイティ・マーケット・ストラテジストは、「シリア情勢が混迷して軍事行動となれば、米ロの代理戦争が広がると意識されやすい」と言う。最近戻りを試していた米国株も、「さまざまな要因を消化し切れず、きのうは戻れなかった。リスクオフというほどではないが、日本株に追い風は吹きにくい。材料消化難から方向感が出にくい」とみる。

  大和証券の高橋和宏株式ストラテジストは、「業種別では外部環境次第で輸出が買われたり、ディフェンシブが買われたりと日々行ったり来たり」と指摘。漠然としたリスクプレミアムの上昇から積極的に買いづらい中、「業績が堅調な銘柄を買う動きになりやすい。このところ小売は売られる動きがあったが、きょうは良品計画やイオンなどファンダメンタルズで評価できる銘柄には押し目買いが入った」と言う。

  東証1部33業種はガラス・土石製品やゴム製品、海運、石油・石炭製品、機械、非鉄金属、電機など25業種が下落。上昇は精密機器や小売、食料品、鉱業、サービスなど8業種。売買代金上位では、利益計画を下方修正したサイゼリヤは急落し、コマツや昭和電工、ローソン、サイバーエージェントも安い。半面、今期増益を計画した良品計画とイオン、午後3時に独フォルクスワーゲンとの戦略的協力の検討を発表した日野自動車は高い。

  • 東証1部の売買高は13億1062万株、売買代金は2兆1030億円と前日から18%減り、2日以来の低水準
  • 値上がり銘柄数は796、値下がりは1181
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