金融庁有識者会議:地銀統合では公取委と金融庁が連携して審査を

金融庁の有識者会議は11日、地銀再編に関連し、統合審査にあたっては金融庁と公正取引委員会が連携して審査するのが望ましいとする報告書を公表した。両機関が別の法律に基づき審査している現状を改め、総合的な競争政策の在り方を検討すべきだと提言した。

  報告書をまとめたのは金融庁が設置した「金融仲介の改善に向けた検討会議」(座長・村本孜成城大学名誉教授)。公取委は独占禁止法、金融庁は銀行法に基づき独立して審査しているが、地域活性化の観点を踏まえた競争政策の在り方を政府全体で検討する必要があると報告書は指摘している。

  報告書では特に、統合計画が事実上暗礁に乗り上げているふくおかフィナンシャルグループ(福岡市)と十八銀行(長崎市)の案件を詳細に分析。急速な人口減で複数行での競争は持続可能でない恐れがあり、経営余力があるうちに統合を認めるのが望ましいとした。公取委はこの案件を「このままでは無理」と明言していた。

  一方、金融庁は厳しい経営環境の中、地銀の再編は選択肢の一つと基本的に支持する立場だ。報告書は公取委が「過去の枠組みの下で、いわば執行官庁として現行法を適用している」と指摘。11日記者会見した大庫直樹・金融庁参与は、人口減時代には今までの枠組みと違う新たな競争政策が必要だとし「個人的には新たな法律作って対応すべきだと思う」と述べた。

  公取委の杉本和行委員長は、地銀の所管官庁である金融庁との連携について、3月の再任会見で、金融機関の競争の在り方を納得できる形で示してくれれば考慮しないわけではないとする一方で「競争はいらないとか、金融機関には競争は適用されないという話になると観点は違う」とくぎを刺していた。村本座長は公取委の審査手続きに対し「貸出シェア以外の視点もあると認識している」と注文を付けた。

  提言を受け、金融庁は統合の審査や事後的な検証をどうするかなど、早急に検討していく。同庁幹部は、公取委に求められれば提言内容を説明するとした。

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