パナソニックに懸念材料、テスラ変調に加え米中の政策も-トリベディ

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  • パナソニック株軟調は買いの好機とされたが今回は様相が違う
  • 世界最大のEV市場の中国は新エネルギー政策で世界制覇にらむ

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

テスラの電気自動車(EV)に乗せてもらうのは最近、心もとなく感じられそうだ。同社にバッテリーを独占供給するパナソニックは特にそう実感するだろう。

  死亡事故や「モデル3」の生産目標未達など、テスラ車に関してここ数週間に浮上した悪材料を受け、パナソニックの株価も下落。米ムーディーズ・インベスターズ・サービスが3月下旬にテスラを格下げしたこともあり、パナソニックの5年債を保証するコストも大きく上昇した。

  パナソニックの調子がテスラ次第ということに、意外性はない。テスラ車が売れれば売れるほど、バッテリーが必要になるからだ。韓国のサムスンSDIなどと比べパナソニックのバッテリー技術は優れており、同社は自動車業界への取り組みを重視してきた。パナソニック株が軟調になれば、買いの好機と受け止められることも多かった。だが、今回は様相が異なる。

Out of Sync

Panasonic risks putting too many eggs in one basket

Bloomberg

Note: Indexed to 100.

  パナソニックは2月、北米の車載電池販売の期ずれを反映し、充電式電池の通期業績見通しを引き下げた。テスラがネバダ州に置く電池工場「ギガファクトリー」での協業も予想以下だ。

  テスラ以外にもパナソニックはEV業界に大きく重点を置いているが、トランプ政権は環境政策に関心が薄いとあって、見通しは明るくない。米環境保護局(EPA)は今月、「人々が欲しいと思い、かつ買うことのできる乗用車」を自動車メーカーが生産できるように燃費基準の修正を進めていると明らかにしたばかりで、EVの潜在的な成長期待に水を差した。

  世界最大のEV市場である中国が、世界制覇をにらむ新エネルギー政策を打ち出していることも要注意だ。他の外国のバッテリーメーカー同様、パナソニックも中国から締め出されるリスクがある。中国のバッテリー業界を率いる寧徳時代新能源科技(CATL)は生産拡大と値下げの一方で、BMWに供給するほどの水準に達するなど、既に攻勢をかけている。
  

Ahead of the Pack

Panasonic trades at a premium to its South Korea battery maker peers

Bloomberg

  パナソニックが中国の大連工場で車載用リチウムイオン電池の量産を開始したのは、やっと先月のことだ。そして中国で販売されるテスラ車は全て輸入車で、貿易を巡る米中対立の矢面に立たされる恐れもある。
(アンジャ二・トリベディ)

  (トリベディ氏はブルームバーグのコラムニスト。コラムの内容は必ずしもブルームバーグ・エル・ピーおよびそのオーナーの意見を反映するものではありません)

原題:Tesla’s Electric Shock Should Make Panasonic Buyers Wary: Gadfly(抜粋)

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