安倍首相: 極めて遺憾「国民に深くおわび」-イラク日報問題

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  • 文民統制に関わる問題、信頼回復に向けて全力で取り組む-安倍首相
  • 陸自が稲田前防衛相に報告せず、処分含めて適切対応-小野寺防衛相

安倍首相

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

安倍晋三首相は9日午前の参院決算委員会で、自衛隊イラク派遣の日報隠蔽(いんぺい)は「極めて遺憾」とした上で、「自衛隊の最高指揮官として、行政府の長として国民の皆さまに深くおわび申し上げたい」と陳謝した。西田昌司氏(自民)らへの答弁。

  安倍首相は文民統制(シビリアンコントロール)の在り方が問われかねないとの認識を示し、「どこにこの問題の根源があるのかを明らかにした上で、厳正な対処を行い、情報公開、文書管理への取り組みの徹底を図る」と強調。「信頼の回復に向けて全力で取り組んでいきたい」とも語った。

  防衛省は2日、自衛隊のイラク派遣に関し、野党議員らの資料要求にこれまで「存在しない」としていた日報が陸上自衛隊で見つかったと発表。6日には航空自衛隊でも発見されたことを明らかにした。野党側は同問題は「シビリアンコントロールの危機」として、財務省による森友学園への国有地売却を巡る決裁文書改ざんと併せ、政府を追及していく姿勢を強めている。

  参院決算委では小野寺五典防衛相も経過を説明。2017年3月27日の時点で陸自研究本部で文書が発見されたにも関わらず、捜索を指示していた当時の稲田朋美防衛相に報告していなかったと語った。小野寺氏は「誰が知っていて、なぜそのようなことになったのか、しっかり明らかにすることが大切だ」と述べ、「処分も含めて適切な対応を取っていきたい」と語った。

  防衛省では昨年7月、南スーダン国連平和維持活動(PKO)日報の隠蔽問題で当時の稲田防衛相、黒江哲郎事務次官らが辞任している。南スーダンPKOに関して小野寺氏は9日、同省情報本部で新たに日報が確認されたことを明らかにした。少なくとも合計で1年以上の期間にわたるという。

  TBSが9日に報じたJNNの世論調査によると、安倍内閣の支持率は3月の前回調査から9.3ポイント減の40%。不支持率は9.5ポイント増の58.4%で6カ月ぶりに不支持が支持を上回った。イラク派遣日報問題を受け、文民統制ができていると思うかとの問いには、78%が「できていない」と回答した。

(第5段落を更新します.)
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