楽天が第4の携帯事業者に、19年に開始-格安スマホの料金を維持

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  • サービス開始当初は他社からのローミングもあり得る-審議会会長
  • 設備投資額は5263億円を計画、2023年度からの毎年度黒字化想定

楽天が第4の携帯電話事業者として参入することが決まった。2019年にサービスを開始する予定で、クレジットカードやインターネット通販など既存の事業との相乗効果を狙う。

  総務相の諮問機関である電波監理審議会が6日、同事業参入のために設立した子会社の「楽天モバイルネットワーク」に対し、NTTドコモKDDIソフトバンクと合わせて電波周波数の追加割り当ては適当と答申した。楽天とKDDIが獲得した1.7GHz帯は認定から8年後に人口カバー率80%の基地局を開設する必要がある。ドコモとソフトバンクが割り当てられた3.4GHz帯は5年後までに50%となっている。

  国内の携帯電話契約が飽和状態にあるなか、ドコモやKDDIなど既存の事業者は金融業や通販業の開拓を始めている。「楽天カード」や仲介手数料を中心とした金融業、通販業で成功を収めてきた楽天は、こうしたサービスの顧客網を活用し携帯電話事業での契約数を伸ばしたい考えだ。

  楽天は14年に格安スマートフォン事業に参入。ドコモから通信網の提供を受けて、140万人を超える業界トップのシェアを保有している。総務省の資料によると、同社は携帯電話事業でも既存の格安スマホ事業の料金プランを継続する予定。

  審議会の資料では、楽天が設備投資額を5263億円と想定し、23年度から毎年度の黒字化を目指していることも明らかになった。同社は楽天モバイルネットワークに2000億円出資するほか、銀行から4300億円を借り入れることも計画している。他社に比べて投資額が限られることから、初期段階では回線網の整備が追いつかずに競合他社から回線網の融通を受ける可能性がある。

他社から回線借り受けの可能性

  同審議会の吉田進会長は6日の会見で、「電波が届かないところが当初出てくるのではないかと推察できる」と指摘。「そういう場合にはどこの事業者かはわからないか、いわゆるローミングの提供を受けて展開することもあり得る」との見解を示した。

  KDDIの高橋誠社長は5日のブルームバーグのインタビューで、楽天が想定している設備投資の金額では「全国津々浦々まで自前のネットワークを作ることは難しい」とした上で、提携には否定的な考えを示した。ドコモの中山俊樹副社長も1月の決算発表会で、楽天への回線網を貸すローミングなどの協力について「具体的な要望はないから、何を期待しているのか知りようもない」とし、「ルールにのっとったフェアな競争をしていくということに尽きる」と述べた。

  楽天は1500万人以上の利用者獲得を目標に掲げている。電気通信事業者協会によると、ドコモは約7600万、KDDIは約5000万、ソフトバンクは約4000万の契約数を保有している。

  

(料金プランや設備投資額などを追加して更新します.)
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