日本と対照的、「#MeToo」盛り上がる韓国-セクハラ告発続く

  • 文化や人々の態度を変える運動にも、18年は歴史的な年-女性家族相
  • 日本で盛り上がらないのはメディアの取り上げ方の違いか-大学教授

'Womens Larbor Day Event' at Gwanghwamoon Square in Seoul, South Korea.

Photographer: NurPhoto/NurPhoto
Photographer: NurPhoto/NurPhoto

セクハラ被害を訴える「#MeToo」(「私も」の意味 )運動が韓国で急速に広がっている。女性の職場環境が世界で最悪な国の一つと言われる同国で、女性から過去2カ月に告発を受けた人物は著名政治家や俳優、文化人ら多数に上り、1960年代に米国で盛り上がったような女性解放運動を巻き起こしている。

安熙正氏

写真家:アン・ヨンジュン/ AP写真

  運動は1月下旬に、女性検事がテレビインタビューで幹部からのセクハラ被害を暴露してから広がりを見せた。その後、将来の大統領候補と目された安熙正(アン・ヒジュン)氏が、秘書への性的暴行疑惑で忠清南道知事を辞任。また、ノーベル文学賞候補にたびたび挙がる詩人の高銀(コ・ウン)氏は、女性詩人へのセクハラ疑惑を受けて作品が教科書から削除された。両氏とも女性側の主張を否定している。

  

ソウルの光化門広場でのデモ(3月8日)

撮影者:Kyodo News via Getty Images

  米国で映画プロデューサーのハーベイ・ワインスタイン氏の会社破綻やアル・フランケン上院議員を辞任に追い込んだ「#MeToo」運動。韓国社会や経済に深く根差す女性差別に注目が集まり、先月には何千人もの女性が首都ソウルの光化門広場に集まり、「フェミニズムがわれわれの民主主義を救う」「男性同僚と同額の給料をもらって当然」などの文字が躍るプラカードを掲げた。こうした集会は今週末や来週末も予定されている。

  鄭鉉柏(チョン・ヒョンベク)女性家族相は、「ジェンダーに基づく不平等を是正しようとする過去のアプローチは法やシステムの改善に軸足を置いたが、#MeToo運動が文化や人々の行動様式を変える運動の引き金になると期待する」とし、「2018年は韓国の女性運動史にとって歴史的な年として刻まれるだろう」と述べた。
 

  韓国と対照的なのが、同様の盛り上がりに欠ける日本だ。和光大学教授の竹信三恵子氏はメディアでの取り上げ方に一因があるとみる。#MeToo運動について欧米メディアは先頭を切って書いてきたが、日本のメディアは一般社会に広めることができていないと同氏は説明した。韓国では運動について執筆する記者の多くが女性であり、新たな疑惑を報じる見出しを目にしない日はほとんどない。

  韓国の女性就業率は昨年51%に上昇したが、男性の71%は下回るほか、女性労働者10人中4人は正社員扱いではない。また、報酬は女性が男性を37%下回り、この格差は経済協力開発機構(OECD)加盟国の中で最大。

原題:#MeToo Engulfs Korean Offices as Leading Public Figures Fall (1)(抜粋)

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