ドル・円が一時107円台に上昇、米中貿易摩擦への懸念後退や株高で

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  • 午後に一時107円02銭と3月13日以来のドル高・円安水準
  • 問題は107円台でNY時間を終えられるか-FXプライムbyGMO

東京外国為替市場のドル・円相場は上昇。一時1ドル=107円台に乗せ、約3週間ぶりのドル高・円安水準を付けた。米中の貿易摩擦激化への懸念がやや後退し、日米株式相場が続伸したことを受けてリスク回避の動きが和らぎ、ドル買い・円売りが優勢となった。

  5日午後3時25分現在のドル・円相場は前日比0.2%高の106円94銭。朝方に付けた106円71銭から、午後には一時107円02銭と3月13日以来の水準までドル高・円安が進み、その後は伸び悩んだ。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は一時0.2%高の1126.45まで上昇した。

  FXプライムbyGMOの柳沢浩カスタマーコンサルタントは、ドル・円について「問題は107円台でニューヨーク時間を終えられるかどうか。昨日同様、きょうも荒っぽい値動きがあるかもしれないが、トランプ米政権が中国との全面対決姿勢から控えめになっているので、ドルは堅調推移となるかもしれない」と述べた。

  前日の米国株の続伸を受けて、この日の東京株式相場も続伸。日経平均株価は一時前日比400円を超える上昇となり、325円87銭(1.5%)高の2万1645円42銭で取引を終えた。

  トランプ米大統領は4日、「米国は中国と貿易戦争をしていない。その戦争には何年も前に敗れている。当時米国を率いていた人々の愚かさと無能のためだ」とツイートした。

米中の通商政策に関する記事はこちらをご覧下さい。

  ブラウン・ブラザーズ・ハリマン(BBH)外国為替部の村田雅志通貨ストラテジストは、「関税で誰も得しないのは目に見えている。市場の反応はリスクオフではない」と指摘。ドル・円は「3月26日に付けた104円台半ばからの反発トレンドを維持している。きょう107円台前半で終われば上昇モメンタムが続き、次は108円が意識される」と述べた。

  米給与明細書作成代行会社ADPリサーチ・インスティテュートが4日に発表した3月の民間雇用者数は24万1000人増加となり、市場予想(21万人増加)を上回った。6日に発表される3月の米雇用統計で非農業部門雇用者数は前月比18万5000人増加が見込まれている。2月は31万3000人増加と2016年半ば以来の大幅増加だった。

  FXプライムbyGMOの柳沢氏は、米雇用統計について、「先月は平均時給が予想よりもかなり弱かったが、非農業部門雇用者数がとても強かったので、結局あまり動けなかった」と分析。「今月は非農業部門雇用者数はそこそこで、平均時給も前月比0.3%増加予想なので、その通りとなれば少しドルを押し上げるのではないか」と見込んでいる。

  5日の米国では、2月の貿易収支などが発表されるほか、アトランタ連銀のボスティック総裁が講演する。

  ユーロ・ドル相場は同時刻現在、0.1%安の1ユーロ=1.2264ドル。ユーロ・円相場は一時1ユーロ=131円42銭と3月29日以来のユーロ高・円安水準を付けた。欧州ではこの日、2月のユーロ圏生産者物価(PPI)、小売売上高などが発表される。

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