コンテンツにスキップする

三井金:亜鉛が4000ドル到達も、需給の逼迫確認-価格見通し上方修正

  • 18年度の亜鉛価格は1トン当たり3200ドルと予測-従来は2800ドル
  • 新規鉱山の稼働で年内には需給転換点迎え、逼迫感は緩和へ

三井金属は2018年度の亜鉛価格の見通しを1トン当たり3200ドルと、従来予測の2800ドルから引き上げた。原料となる鉱石の不足が続く一方、世界最大の消費国である中国が亜鉛地金の輸入を増やしており、需給逼迫(ひっぱく)感が続いている。価格は一時的に11年ぶりとなる4000ドルの大台に達する可能性もあるとみる。

  金属事業部の斎藤修副事業部長が4日、インタビューで述べた。上期の平均価格を1トン当たり3400ドル、下期は同3000ドルと予測する。世界最大の亜鉛鉱石の生産国でもある中国では環境規制を背景に生産の伸びが鈍化。鉱石在庫は減ったままで、需要を満たすため昨年10月以降の地金輸入量増加が顕著であるため「依然として絶対量が不足していることが裏打ちされた」という。中国の需要が引き続き堅調に推移すれば「価格は瞬間的に4000ドルを付ける可能性もゼロではない」との見方を示した。

  5日のロンドン金属取引所(LME)の亜鉛価格は同3237ドル。亜鉛地金はさび止め用のめっき鋼板として自動車向けや建設などのインフラ向けに使用される。

前年同月比で増加が続く中国の亜鉛輸入量

  15年末にオーストラリアなどで大型鉱山が閉鎖したことに加えて、スイスの資源大手グレンコアが同年10月に減産を発表。16年以降に鉱石不足が顕在化し、18年の世界の亜鉛需給は3年連続の供給不足となる見通し。一方、新規の亜鉛鉱山の稼働も今年後半以降に見込まれることから「年内には需給転換点を迎え、来年以降に供給過剰となる可能性が高い」とも語った。

  斎藤氏は「唯一懸念されるのは米中間の貿易戦争」と指摘する。中国は4日、米国産の大豆や自動車、化学品、航空機など106品目を対象に25%の追加関税を課す計画を発表。約500億ドル(約5兆3600億円)相当の輸入品が対象となる。米政府が3日発表した中国製品に対する関税への報復措置。同氏は、世界景気を冷やすことにつながれば、亜鉛需要にも影響を与え、需給転換の時期が早まる可能性があるとした。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE