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日本株ことし9兆円弱売り越しの海外勢、相場底堅く転機接近か

更新日時
  • 外国人は3月4週に12週ぶり買い越し、先物も戦略的売りは減少観測
  • 売り姿勢強くても相場は堅調、4月は過去17年連続買い越しの経験則

日本株相場の下押し圧力となっていた外国人投資家の売り姿勢に変化の兆しが出てきた。過去と比較した売越額が高水準でも相場は底堅く、季節性のアノマリーがある4月は月間で半年ぶりとなる買い転換を期待する声もある。

  東京証券取引所の投資主体別売買動向 (東証、名証2市場の合計)によると、外国人投資家は3月4週(26-30日)に現物株を48億円買い越した。買い越しは12週ぶり。半面、現物と大阪取引所が公表する先物(TOPIX、日経225のラージとミニの合計)を合わせた総額ベースでは9466億円の売り越し。売り越しは12週連続。

  東海東京調査センターの鈴木誠一マーケットアナリストは4週の外国人動向について、「これまでと比べて明らかに戦略的な売りは出なくなっている。売っても株価が下がらず、追随する主体もなく、売りが小さくなっている印象」と話した。先物で売り越したのは、同週に日本株が上昇したことを踏まえると、「相場を崩す売りというよりも、配当再投資の買いに対応した売り手となったようだ」と言う。先物も2月4週をピークに売越額は減少傾向、3月3週はいったん9週ぶりに買い越した。

売り越し基調に変化?

  外国人投資家は1-3月に現物株を2兆6174億円、先物を6兆881億円、合計で8兆7055億円売り越した。東証によると、現物の年間売越額は、ブラックマンデーが起こった年で突出していた1987年(7兆1928億円)を除くと、82年以降はおおむね2兆-3兆円台だ。

Japan Stock Boards As Asia Markets Plunge After U.S. Stocks Fall Most in More Than Six Years

株価ボードに映る男性

Photographer: Noriko Hayashi/Bloomberg

  JPモルガン・アセット・マネジメントの重見吉徳グローバル・マーケット・ストラテジストは「金額は非常に多いが、日経平均株価が2万円を割り込まずそれほど売られていない。米経済などファンダメンタルズの堅調さが支えになっている」とみる。3月末時点のTOPIXの年初来下落率は5.6%、日経平均は5.8%。東海東京調査の鈴木氏は、相場が底堅いことは「売り手にとって深刻な状況」だとし、4月は「中旬から落ち着いた動きになれば外国人の買い戻しが入りやすい」と予想する。

  国内会計年度が始まる4月は、2001年から17年まで外国人が17年連続で買い越している。フランクリン・テンプルトン・インベストメンツの小口龍也社長はこうした季節性について、「新年度入りした数カ月に新規資金が入ってくるため、海外勢は国内投資家の買いを期待しているのだろう」と述べた。同氏は「今回もそれは起こりうる」とみており、ことし4月は昨年10月以来半年ぶりに買い越す公算がある。

外国人の4月の現物売買動向

出所:ブルームバーグ、JPX

  もっとも、グローバル経済の減速懸念や米国の保護貿易政策、為替の円高懸念など、日本株をめぐるファンダメンタルズには暗雲が立ち込めている。JPモルガンAMの重見氏は、短期筋の売りはある程度出た可能性に言及した上で、「あと1、2カ月で嵐が終わる感じはしない。米朝首脳会談や米中対話の行方などを見ながら4-6月は様子見姿勢だろう」とみている。

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