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ゴールドマン、株以外へのボラティリティー波及を予想

更新日時
  • オプション取引の未決済約定は投資家が保護されていない状況を示唆
  • VIXの急上昇は株式市場以外でもリスクオフにつながる可能性

米銀ゴールドマン・サックス・グループによれば、株式相場のボラティリティーが高まっているにもかかわらず、オプション取引の状況を見る限り、プロテクション(リスク回避手段)を確保しようとする投資家の意欲は盛り上がっておらず、リスクヘッジの必要性が示されている。

  ジョン・マーシャル氏を中心とするゴールドマンのストラテジストらは、S&P500種株価指数のリスクヘッジ手段の多くが過去3週間で失効し、平均的な投資家は株価変動の影響を受けやすくなっていると分析する。米国の金融政策と国際貿易の緊張を巡る懸念が市場の動揺を引き起こす中で、オプション取引所CBOEのボラティリティー指数(VIX)は1-3月(第1四半期)中にほぼ倍の水準に上昇。2日は18.3%上昇し、23.62で終了した。

  ゴールドマンによると、ボラティリティーの高まりは株式市場にほぼ限定されているものの、今後数カ月のうちに他の資産に対するリスクテーク意欲を抑制し、動揺の広がりに拍車を掛ける恐れがある。

  ストラテジストらは顧客向けのリポートで、「リスク縮小へのシフトとボラティリティー上昇の見通しは、2018年のトレーディングのダイナミクス(力学)を変化させ、リスクヘッジに費やす時間の価値を高める可能性が高い。VIX急上昇と実現したボラティリティーは、株式市場以外の投資家の自覚を促すほど十分大きい」との見方を示した。

  ゴールドマンは金融市場の最大の脅威として、クレジットメルトダウンと成長の減速を含む7つの大きな懸念を指摘。ストラテジストらは、各リスク要因と全ての資産クラスとの相互関係を分析した結果に基づき、それぞれの危険シナリオに対応するコストが最も安いオプションを提案した。

  クレジットストレスに心を悩ます投資家に対し、ストラテジストらは、上場投資信託(ETF)のユーティリティーズ・セレクト・セクターSPDRファンドおよびコンシューマーステープルズ・セレクト・セクターSPDRファンドのオプションを購入すべきだと勧めた。また、金利上昇やインフレを懸念する投資家にとっては、ヴァンエック・ベクトル・ゴールド・マイナーズETFおよびiシェアーズ米国債20年超ETFのデリバティブ(金融派生法品)が魅力的だという。

  ただ、S&P500種の下落リスクに備えて、同株価指数のオプションを購入することは勧めていない。ユーロ・ストックス50指数のオプションなどの方がよりコストが安いと考えられるためだ。

出典:ゴールドマン・サックス

原題:Goldman Sachs Sees Equity Volatility Spillover, Urges Hedging(抜粋)

(S&P500種の下落リスクに備える提案などを追加して更新します.)
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