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ドルは106円台半ばに下落、利益確定売りとの見方-実需フロー中心

更新日時
  • 朝方106円93銭まで上昇後、午後に入って一時106円40銭まで下落
  • 北朝鮮・日米政治・米中貿易など問題残りドル利食い売り-りそな銀

東京外国為替市場のドル・円相場は1ドル=106円台半ばに下落。前日にドルが大幅に上昇した反動で、利益確定の売りに押されたとの声が出ている。

  ドル・円相場は29日午後3時38分現在、前日比0.2%安の106円62銭。前日の海外市場の流れを引き継ぎ、朝方に106円93銭まで上昇した後、下落に転じ、午後に入って一時106円40銭まで水準を切り下げた。

  りそな銀行総合資金部市場トレーディング室カスタマーグループの武富龍太クライアントマネジャーは、「実需のフロー中心。利益確定売りもぱらぱら出ている。昨日は北朝鮮リスクの緩和を背景に上昇したが、根本的に解決した訳ではない。日米の政治不安や米中の貿易摩擦も解決していない。円高圧力が残って上値が重たいことは変わらない」と説明した。

  前日の米国市場でドル・円は上昇。北朝鮮問題の緩和や月末需要を背景に、一時107円01銭と13日以来のドル高・円安水準を付けた。昨年10-12月期の実質国内総生産(GDP)確定値が前期比年率2.9%増加となり、改定値(2.5%増加)から上方修正されたことも支えとなった。

  米国では29日、フィラデルフィア連銀のハーカー総裁が講演するほか、2月の個人消費支出(PCE)・所得、3月のシカゴ製造業景況指数、24日終了週の新規失業保険申請件数などが発表される。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の植野大作チーフ為替ストラテジストは、ドル・円について、前日に大幅上昇した反動で、利益確定の売りに伸び悩んでいると分析。もっとも「これまで米中貿易戦争懸念など政治リスクでドルが下がり過ぎていた反動で、きょうの米国のPCEや失業保険申請件数などが良ければ、ドル・円は上に行く可能性がある」と見込んでいる。

ドル・円相場の推移

  ユーロ・ドル相場は同時刻現在、0.1%高の1ユーロ=1.2322ドル。前日には一時1.2300ドルと22日以来のユーロ安・ドル高水準を付けた。欧州ではこの日、3月のドイツ消費者物価指数(CPI)速報値・雇用統計などが発表される。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証の植野氏は、ユーロ・ドルについて、「月末・四半期末のポジション調整で、昨日は海外勢によるこれまでのドル売りの買い戻しが入った。また米多国籍企業がレパトリ減税でユーロ建て利益を欧州からレパトリする動きから欧州通貨が売られた可能性がある」と分析。「目先は1.2200~1.2400ドル程度のレンジで期末を迎える」と見込んでいる。

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