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東芝:メモリー売却、5月以降に-中国の独禁法審査長引く

更新日時
  • 3月末の債務超過は回避の見込み-第三者割当増資で資本増強済み
  • 4月中旬までに審査通過なければ、6月以降にずれ込む可能性も

東芝が手続きを進める半導体子会社「東芝メモリ」の売却は、当初目指していた今年度内の完了ができずに終わった。中国で独占禁止法に基づく審査が長引いているためで、契約の規定により売却完了は5月以降に持ち越される。

  東芝は米原発事業の失敗で傾いた経営を立て直すため、稼ぎ頭である東芝メモリを米ベインキャピタルが主導する「日米韓連合」に2兆円で売却することを決めた。契約によれば3月31日までの完了には、23日までに関係各国の独禁法審査通過など条件を満たす必要があった。次の売却完了のタイミングは5月1日となる。

  東芝は昨年9月に東芝メモリの売却を決めたが、3月末までに完了できない事態も想定し、昨年12月に6000億円の第三者割当増資を実施、既に2018年3月末の債務超過は回避できる見通し。東芝メモリ売却では4月に入ると東芝に契約解除権が発生する。

  東芝の30日夕の発表によると、まだ一部競争法当局から承認が得られておらず、売却の時期は4月以降になるとしている。「引き続き早期の譲渡完了を目指す」という。

契約解除権

  契約では次の売却完了時期について条件がそろった「翌月の最初の営業日」と規定している。ただ、譲渡の「11営業日前までに」条件が整う必要があるとの詳細規定があり、実際には4月13日までに中国の審査に通らなければ、さらに6月1日以降に持ち越される。6月末までに売却できないと、買い手側にも解除権が発生する。

  東芝メモリの売却が遅れる中、昨年の増資で東芝株主になった投資家から、より高額での売却を求める再交渉や、売却そのものの撤回、早期の新規株式公開(IPO)を求める声が強まる可能性がある。

  エース経済研究所の安田秀樹シニアアナリストは、「新たな株主たちは東芝メモリの成長性を期待しており、東芝グループの中に東芝メモリをとどめた方がいいと考えるだろう」との見方を示した。

(第4段落に東芝の発表を追加しました.)
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