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円全面安、米中貿易戦争懸念が後退-ドル・円3営業日ぶり105円後半

更新日時
  • ドル・円は一時105円75銭まで上昇、午後もクロス円中心に円売り優勢
  • ドル・円、戻り売り出やすい環境は変わらない-バークレイズ証

東京外国為替市場では前日に続いて円が全面安。米中貿易戦争への懸念が和らぎ、投資家のリスク回避姿勢が後退していることが背景で、ドル・円相場は1ドル=105円台後半を回復した。

  27日午後4時23分現在のドル・円は前日比0.2%高の105円60銭。米国株の大幅反発を背景に円売りが進んだ海外市場の流れを引き継ぎ、午前11時前に一時105円75銭と3営業日ぶりの円安水準を付けた。

  バークレイズ証券の門田真一郎シニア為替・債券ストラテジストは、「米中通商懸念に関しては実際は交渉が始まっているようなヘッドラインもいろいろ出てきており、先週ドル・円が急激に下げた要因が若干巻き戻しつつある」と説明。「ドル・円は106円台半ばぐらいから落ち始めたイメージなので、まだこれで戻りきったという感じではない。とはいえ、戻りは売りも出やすい環境は変わらないので、これで一気にどんどん戻っていくほどではない」と続けた。

トランプ米大統領による通商交渉に関するツイートはこちらをクリックしてください

中国政府の対米貿易黒字縮小に関する動きについての英紙報道はこちらをクリックしてください

  通商問題を巡る米中対話を好感し、26日の米株式相場は2015年以来の大幅高。27日のアジア株も全面高となり、日経平均株価は551円高で取引を終えた。リスク回避の巻き戻しから午後に入ってからもクロス円中心に円売りの流れが継続。ユーロ・円は一時1ユーロ=131円82銭と14日以来の円安値を付け、ポンド・円は1ポンド=150円50銭と約1カ月ぶりの円安水準を更新した。

  ソニーフィナンシャルホールディングスの石川久美子為替アナリストは、「トランプ大統領は最初は無理筋を主張して、最終的に譲歩したように見せて米国に良いように着地するやり方。輸入関税をかけるにしても米中で協議して最初の主張より穏やかな内容で着地する印象」と指摘。「最終的な着地までは、すぐに全面的なリスクオンになるのは難しい」ものの、リスク回避の後退が続けばドル・円は「もう少し戻りがあるだろう」と話した。

  一方、学校法人「森友学園」への国有地売却に関する決裁文書改ざん問題を巡っては、佐川宣寿前国税庁長官は参院予算委員会での証人喚問で、安倍首相や昭恵夫人、菅官房長官、麻生財務相、秘書官らからの指示を否定。書き換えの経緯や関与、認識の時期については捜査の対象であるため答弁を控えると述べた。

   三井住友銀行市場営業部NYトレーディンググループの青木幹典グループ長(ニューヨーク在勤)は、佐川氏の証人喚問で安倍首相の進退を揺るがすような発言がなければ、日本株主導で「ドル・円やクロス円が戻していく」と予想。「そうなると、ようやくじわり円安サイドに行くのではないか」と話していた。

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