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日本株は大幅続伸、貿易摩擦懸念薄れ証人喚問も波乱なし-全業種高い

更新日時
  • 米中は既に交渉とナバロ米NTC委員長、円は105円台半ばに下落
  • 佐川前国税庁長官の証人喚問、文書改ざんで官邸などの関与を否定

27日の東京株式相場は大幅続伸。米中間の貿易摩擦が拡大するとの懸念が後退したほか、国内では学校法人「森友学園」への国有地売却を巡る佐川前国税庁長官の証人喚問で大きな波乱がなく、自動車や電機など輸出関連を中心に幅広く買われた。

  TOPIXの終値は前日比45.81ポイント(2.7%)高の1717.13、日経平均株価は551円22銭(2.7%)高の2万1317円32銭。両指数ともこの日の高値で終え、TOPIXの上昇率は2016年11月の米大統領選時以来、約1年4カ月ぶりの大きさ。

  しんきんアセットマネジメント投信の鈴木和仁シニアストラテジストは「トランプ米大統領の政治手法は、まず相手にショックを与えその後に歩み寄るという傾向があり、今回の中国製品に対する関税措置も強気のまま突き進むことはない」と述べた。米国側は不均衡是正である程度の譲歩を引き出せればよいと考えているはずだとし、「米中両国の全面衝突は回避できるとの見方が広がったことが日本株にポジティブに働いた」との見方を示した。

Images of Tokyo Stock Exchange as Asian Stocks Slide After U.S. Tumble

東証外観

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  ナバロ米国家通商会議(NTC)委員長は26日、米中の貿易問題について、中国に知的財産権での行動をトランプ大統領は望んでいるとした上で、「われわれは既に交渉のテーブルに着いている」とブルームバーグラジオとのインタビューで述べた。米中の通商交渉の先行きに楽観的な見方が広がり、26日の米S&P500種株価指数は前週末比2.7%高と急反発した。

米中貿易問題についてはこちらの記事をご覧ください

  米国株の下げ止まりに加え、為替相場が円安方向に振れたことから、きょうの日本株は続伸して始まった。ドル・円相場は一時1ドル=105円75銭まで円安が進んだ。前日の日本株終了時点は104円97銭。SMBC日興証券投資情報部の松野利彦氏は、ドル安・円高の小休止で、「来期減益シナリオまで織り込みにかかった直近の株安の反動も出そう」とみていた。

  米中貿易問題という海外発の懸念材料だけでなく、国内の不安材料も薄れてきた。森友学園への国有地売却を巡るきょうの佐川前国税庁長官の証人喚問では、首相官邸などの関与が否定された。しんきんアセットの鈴木氏は、政治安定が損なわれるとの警戒感が弱まったとしたうえで、「前週後半の世界的な株安局面で、日本株は海外の貿易摩擦と国内の政局不安が重なり他市場より売り込まれたが、懸念材料が2つともいったん解消したためヘッジ売りの買い戻しが加速した」との見方を示した。

  東証1部33業種では輸送用機器や電機、機械といった輸出セクターがTOPIXの上昇寄与度上位。石油・石炭製品やガラス・土石製品、卸売、陸運、不動産も上げが大きかった。売買代金上位ではJPモルガン証券が投資判断を強気に上げたパナソニックが大幅高。今期増配予想を発表した三菱電機、SMBC日興証券が強気判断にした三菱UFJフィナンシャル・グループも高い。CEO退任を発表したカルビーは大幅安。

日経平均株価の推移
  • 東証1部の売買高は概算で16億4385万株、売買代金は3兆2138億円
  • 値上がり銘柄数は1966、値下がり銘柄数は105
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