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報道された次期NY連銀総裁の最有力候補、多様性に逆行と反発の声も

  • 白人男性のウィリアムズSF連銀総裁が最有力候補の1人に-関係者
  • ウィリアムズ氏は著名な金融経済学者、日々の市場の動きは重視せず

ニューヨーク連銀のダドリー総裁の後任候補として、サンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁が有力視されていることが分かった。ウィリアムズ氏(55)は白人男性で、連邦準備制度の重要ポストに多様な人材の起用を求める向きからは反発する声が上がっている。

  ニューヨーク連銀はウォール街の大手金融機関の監督を担当しており、米連邦公開市場委員会(FOMC)で常に議決権を持つ同連銀総裁は、世界のセントラルバンカーの中でも最重要ポストの一つだ。同連銀の選定委員会はマイノリティーや女性の候補探しに特化した人材あっせん会社も起用するなど多様性を重視したプロセスであることを強調してきた。

  関係者が匿名を条件に語ったところでは、ニューヨーク連銀の理事は著名マクロエコノミストであるウィリアムズ氏を最有力候補の1人と目している。米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は24日、最終的な人選の決定は下されていないものの、ウィリアムズ氏が最有力候補だと報じていた。

  ニューヨーク、サンフランシスコ両地区連銀と連邦準備制度理事会(FRB)の報道官はいずれもWSJ紙の報道についてコメントを控えた。

  ウィリアム氏の名前が挙げられたことを巡っては、ニューヨーク大学スターン経営大学院の名誉ディーンで黒人のピーター・ブレア・ヘンリー氏や、女性ではオバマ前政権で国内金融担当の財務次官を務めたメアリー・ミラー氏といった何人かの有力な適格者を候補から外すもので期待外れだとの声が多く上がっている。

  連邦準備制度の首脳人事ではこのほか、トランプ政権がFRB副議長に別の白人男性で、パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)のグローバル戦略アドバイザー、リチャード・クラリダ氏を指名する方針を固めたもようだと伝えられている。

  また、マクロポリシー・パースペクティブズの創業者で、ニューヨーク連銀の経済諮問委員会メンバーのジュリア・コロナド氏は、ウィリアムズ氏が市場の機能にほとんど関心を示してきていないと指摘した。

  トップクラスの金融経済学者であるウィリアムズ氏は、米金融当局でキャリアを築き、イエレン氏のFRB副議長(後に議長)就任を受けて後任のサンフランシスコ連銀総裁に就いた。ウィリアムズ氏は同連銀でも人気が高く、研究実績でよく知られてFOMCでもオピニオンリーダーの1人と受け止められている。

  ただ、ウィリアムズ氏は日々の市場の動きは重視しないと語ることが多く、自身のデスクにブルームバーグ端末がないことを指摘する。こうしたスタンスは長期志向のエコノミストとしては妥当だが、市場や銀行への注視が求められるニューヨーク連銀総裁のポストには異色の印象を与える。

  エバコアISIのバイスチェアマン、クリシュナ・グハ氏は顧客向けリポートで、ウィリアムズ氏が実際に選任されれば「選定委員会と、NY総裁人事を最終承認しなければならないFRB議長は、金融市場についての直接的な経験や、一部が求めるような多様性への配慮よりも、金融政策を巡る専門知識を実質的に優先したことになる」と記した。

原題:Williams to New York Fed Reports Spur Pro-Diversity Backlash (1)(抜粋)

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