コンテンツにスキップする

トランプ大統領、中国経済への積極的関与の時代にピリオド

  • グローバリゼーションの逆行の時代の始まりかと陶冬氏
  • 脅しでなければ貿易戦争に直面とD・ジョンソン氏
トランプ大統領

トランプ大統領

Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg
トランプ大統領
Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg

経済問題での中国への建設的な関与という米国の時代は終わった。

  これが、トランプ米大統領が500億ドル(約5兆2400億円)相当の中国製品への関税賦課を命じる大統領令に署名したことのメッセージだ。中国を市場志向型の主要経済国に仲間入りさせようという半世紀近くに及んだ試みの末に、トランプ氏は中国との貿易問題の目標を達成するためにアメではなくムチを選んだ。

  問題はこの一手が米中の健全なリバランスにつながるのか、それともこの数年で最も広範にわたる世界的な拡大に打撃を与える貿易紛争を引き起こすのかという点だ。これまでのところ、投資家は後者を懸念しているようだ。米の関税が中国の報復を引き起こすとの懸念から、米国株はこの6週間で最大の下げを記録した。中国商務省は23日、米国からの輸入豚肉や鉄鋼パイプなどへの関税措置を発表。避けられない反撃だった。

  クレディ・スイス・プライベート・バンキングの大中華圏担当副会長、陶冬氏(香港在勤)は「グローバリゼーションの逆行の時代の始まりと思える。その通りならば、中国経済や米中関係、世界経済と世界の見通しに与える影響は極めて大きいものとなり得る」と語った。

  アジア・ソサエティーの米中関係センター(ニューヨーク)でディレクターを務めるオービル・シェル氏は「非常に不安定な時に入った。米国がこれほど反発したことはなかった。建設的な動きとなるのか破壊的な動きとなるのかどうかは分からない」と指摘した。

  議論の余地があるのは、建設的関与が今でもまだ可能なのかということだ。元米議員で、クリントン政権下で米通商代表部(USTR)に勤務した経験を持つC・ドナルド・ジョンソン氏は「非常に危険な流れだ。われわれは未知の領域に踏み込んだ。交渉に勢いをつけるためにやっているだけなのかどうか、やがて分かるだろう。だがこれが脅しでないとすれば、貿易戦争に直面することになろう」と指摘した。

原題:Trump Closes Era of Constructive Economic Engagement With China(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE