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米中貿易戦争、日本株が当事国以上の下げ-ダブルパンチ響く

更新日時
  • 日本株は世界の景気敏感株、リスクオフ時の円高も業績にマイナス
  • 日経平均は4.5%安、中国上海は3.4%安、米S&Pは2.5%安

米国が中国に対する知財制裁関税を発表し世界の株式市場が軒並み下落する中、日本株は2つの要因によって当事国である米国や中国以上に売り込まれた。

  トランプ米大統領は22日、少なくとも500億ドル(約5兆2800億円)相当の中国製品への関税賦課を命じる大統領令に署名し、中国は23日に米国からの輸入品30億ドル(約3100億円)相当に相互関税を課す計画を発表、米中の貿易戦争が懸念される事態となっている。

  23日の日経平均株価終値は前日比4.5%安、TOPIXは3.6%安となり、中国上海総合指数の3.4%安、22日の米S&P500種株価指数の2.5%安を上回る下げとなった。リスク回避の円買いで為替市場のドル・円相場は一時1ドル=104円64銭と、約1年4カ月ぶりのドル安・円高水準を付けた。

  アセットマネジメントOneの青木隆ファンドマネジャーは「この1-2年、日本の企業収益を押し上げる要因は為替と原材料安だった。このままでは両方ともなくなり、売り上げを伸ばす以外に業績ドライブファクターがなくなる」と語る。世界景気のピーク感が意識される中で保護貿易への懸念が高まっており、「為替が一段と円高になればそのマイナス要因がカバーされず業績に跳ね返りかねない。日本株は今回の米関税政策からの実体的な影響は小さいが、円高になればひとたまりもなく、値動きが激しくなる」とみている。

  大和証券投資戦略部の石黒英之シニアストラテジストは「円高がさらに進めば来期の企業想定レートが1ドル=100円に接近し、期初の業績計画を押し下げる」と話す。同証試算によると、105円前提で主要企業の来期純利益は今期予想比2.1%減、100円前提なら4.2%減の見込み。

  日本株が売られやすいのは、世界景気に連動しやすく景気敏感色が強いため。ブルームバーグのセクター分類によると、TOPIX・日経平均とも時価総額ウエートで電機など資本財・サービスが1位、自動車など一般消費財・サービスが2位。これに対し、S&P500種株価指数は情報技術が1位、金融が2位、上海総合指数は金融が1位、資本財・サービスが2位となっている。

日経平均の推移
(株価指数を終値にして更新します.)
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