Photographer: Akio Kon

ドル・円が105円台割れ、米中貿易戦争懸念や米政権不安-円は全面高

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  • 一時104円64銭と2016年11月9日以来の水準までドル安・円高進行
  • 株安と平行してドル・円は戻りにくい-三井住友銀
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東京外国為替市場でドル・円相場は3日続落し、約1年4カ月ぶりに1ドル=105円台を割り込んだ。トランプ米大統領が中国製品に関税を課す大統領令に署名したのに対抗し、中国も米国製品に対する関税計画を発表したことで、米中貿易戦争への懸念が強まった。マクマスター米大統領補佐官の退任も加わり、リスク回避の動きから円は全面高となった。

  ドル・円相場は23日午後3時17分現在、前日比0.5%安の104円71銭。一時は104円64銭と米大統領選挙時の2016年11月9日以来の水準までドル安・円高が進んだ。円は主要16通貨に全てに対して上昇した。

  三井住友銀行の宇野大介チーフストラテジストは、ドル・円について「米国の対中制裁関税決定やマクマスター大統領補佐官解任を受けて、105円割れた。東京時間は追加の材料はないが、株安と平行してドル・円は戻りにくい」と説明。もっとも、「きょう大きく動いているので、今晩の海外市場でスピード調整はあると思う」とも語った。

  前日の米国株の大幅続落を受けて、この日の東京株式相場は大幅反落。日経平均株価は一時1000円超の大幅安となり、前日比974円13銭(4.5%)安の2万617円86銭で取引を終えた。中国株・香港株も大幅安。

  トランプ大統領は22日、中国による知的財産権侵害への制裁措置として、少なくとも500億ドル相当の中国製品への関税賦課を命じる大統領令に署名した。一方、中国は23日、米国からの鉄鋼や豚肉などの輸入品30億ドル相当に相互関税を課す計画を発表した。

米国の対中知財制裁関税に関する記事はこちらをご覧ください

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  トランプ大統領は22日、ツイッターで、マクマスター大統領補佐官が退任し、後任に元国連大使のジョン・ボルトン氏が4月9日付で就任すると発表した。

  ステート・ストリート銀行の若林徳広在日代表兼東京支店長は、ドル・円は「きょうは104円ちょうどが下値めど。いったん104円20~30銭近辺では利食いも入り、多少サポートになる」と述べた。

  ユーロ・ドル相場は同時刻現在、0.3%高の1ユーロ=1.2336ドル。ポンド・ドル相場は0.2%高の1ポンド=1.4120ドル。英中央銀行イングランド銀行は22日、政策金利0.5%の据え置きを決定。2委員は利上げを主張した。

  ステート・ストリート銀の若林氏は、ポンド・ドルについて、「ドル安に加え、直近では、Brexit(英国の欧州連合離脱)交渉が順調。5月の英中銀による利上げ期待がある中、目先の上値めどは1.4220ドル程度でここを抜けられるかがポイント」と述べた。

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