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ユニバE社長:米ウィンと協力関係深化の可能性-コンサル契約進展で

  • 1番手を狙うための吸収合併に巻き込まれる可能性ゼロではない
  • 日本のIR市場への参入に興味あるが、現在の条件では難しい

ユニバーサルエンターテインメントの富士本淳社長は、フィリピンの統合型リゾート(IR)事業を巡り米カジノ運営会社ウィン・リゾーツと締結したコンサルティング契約について、今後の提案次第では、同社との提携関係を深化させる可能性もあると明らかにした。

  富士本氏は20日、ブルームバーグのインタビューで、フィリピンでのIR事業の拡大が当初計画予定よりも遅れていると述べ、カジノ運営の実績を持つウィン・リゾーツからノウハウの提供を受けることで「不安要素がゼロになる」との見解を示した。「コンサルによって細かい協力の仕方がこれから提示されてくる」と述べ、両社の協力関係が今後発展する可能性があることを示唆した。一方で、ウィン・リゾーツとの契約は独占的なものではないとし、他社との協力もありうるとの考えを示した。

  パチンコやパチスロ、カジノ向けの機器製造を手掛ける同社は2016年12月、フィリピンのマニラでIR施設を部分的に開業。事業の全面的な開業に向けたコスト負担が膨らみ、前期(17年12月期)のカジノリゾート事業の営業損益は90億円の赤字となっていた。ユニバEは9日、同社や同社前会長の岡田和生氏などがウィン・リゾーツを相手取って12年に起こした米国での訴訟が和解に至ったと発表。ウィン・リゾーツが31日までに総額26億3200万ドル(約2800億円)をユニバEグループに支払うことで合意している。

  富士本氏は、カジノ事業では大手の運営会社に収益が集中するため「エリア単位で1番を狙わないと意味がない」とし、業界では吸収合併が盛んに行われてきたと説明。3番手と4番手の企業が合併して最大手を狙うという戦略は効果的であることから「そういうところにうちが巻き込まれていく可能性はゼロではない」と語った。

  IRの日本市場参入については、「興味はある」と述べたものの、現在議論されているIR実施法案をめぐり提示されている政府案については「あの条件は非常に難しい」との考えだ。カジノ税が高すぎるうえに、地方分散型では意味がないとし、一カ所に集中するよう訴えた。政府は2月、カジノ事業者に課す税金に相当する納付金について、事業の粗利益の一律30%とする案と、粗利益の金額に応じて30-50%まで累進的に徴収する案の二案を与党に提出した。

  海外のカジノ運営各社が日本市場への参入に興味を示していることについても「ただの宣伝合戦。本当に投資する約束はしていない」と指摘。IR開設には法案成立から少なくとも5年はかかるとし、投資に具体性を持たせるためにも法案成立を急ぐよう政府に求めた。 

  ウイン・リゾーツの広報担当は電子メールで、日本国内のIR事業ではユニバEと連携することは考えていないと回答した。

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