ドルのポジションを中立に引き下げ-ステート・ストリート

  • ドルと米金利が逆相関に、利上げによるドル高シナリオが崩れる
  • 最終的には金利が通貨の動きの基本的なけん引役に-ビニー氏

1160億ドルを運用するステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズの為替ポートフォリオ・マネジメント・チームのトップは、今年に入りドルのポジションをロング(買い持ち)から中立に引き下げたことを明らかにした。ヘッジコスト上昇や、通貨と金利の相関関係が崩れていることが背景。

  同チームを統括している為替運用グローバル責任者のジェームス・ビニー氏はブルームバーグのインタビューで、足元のドルのポジションについて「金利と通貨の動きが乖離(かいり)していることから、ほぼ中立に近い状態にしている」と述べた。「最終的には金利が通貨の動きの基本的なけん引役になる」とみており、「ドルをショートにするよりはロングにする可能性はあるが、状況をみなければならない」としている。

  ドル・円と米日の10年債利回り格差の関係をみると、2017年の相関係数は0.74と高い正の相関を示していたが、今年に入ってから足元までマイナス0.92と逆相関になっている。米10年債利回りは年初来で46ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇した一方で、ドル・円相場は5%余りドル安・円高が進行している。
 
  金利とドルの動きの乖離が続いている背景について同氏は、「世界の投資家は米資産をオーバーウエートにしてきて、欧州を中心に日本など他の国をアンダーウエートにしてきた」と指摘。それが昨年半ばに「米株が他の国に対して非常に過大評価されていることを認識し始め、それらの国の資産についてアンダーウエートを調整したことがドルの下落につながった」と説明した。

  同氏はドル・円相場の見通しについて、1ドル=106円前後で推移する現状を「今はレンジのボトムエンドにいる」とし、向こう6カ月で105円から115円が「リーズナブルなレンジだ」と分析。「日本の投資家による対外投資が期待され、これが105円をサポートしそうだ」との見方を示した。

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