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元Jリーガー社長のSOU、実店舗でブランド買取

更新日時
  • 早期に「利益確定」のビジネスモデル-東証1部への昇格も視野
  • メルカリやキャッシュとは「すみ分け」-高額商品で勝負

中古ブランド品の売買を手掛ける「SOU(ソウ)」が22日、東京証券取引所のマザーズ市場に新規株式公開(IPO)した。ネット経由の個人売買が活発化する中、元Jリーガーの肩書も持つ嵜本晋輔社長(35)が注力するのは、個人から仕入れた品物をまとめて企業に売却するビジネスモデルだ。

  売上高の9割超はBtoBオークション。買い取り専門店「なんぼや」など全国57店舗で個人から買い取った腕時計や宝石、バッグを本社に集め、月に4日間主催するオークションで売却する。公募価格は1株3300円と仮条件3090-3300円の上限。上場で調達する約13億円は新店舗や広告宣伝費などに充てる計画だ。初値は公募価格比24%高の4100円だった。

Pawn-Shop Startup Sou Inc. Ahead Of The Company's IPO

ルイ・ヴィトンのバッグを検品するSOU社員

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  嵜本社長はインタビューで「単価の高い物を買い取るにはリアル店舗が一番効率的」と述べ、高級感のある買い取り店で顧客と対話しリピート率を高めるなど仕入れを重視。「いつ売れるか分からないBtoCではなく『CtoBtoB』で利益を確定させることで、次の店舗展開の原資にできる」と事業の特長を説明する。

  同業他社にはSOUのオークションでは買い手であるコメ兵大黒屋などがある。両社の最終顧客は個人だ。最近ではスマホアプリで個人間取引を仲介する「メルカリ」や「キャッシュ」もライバル的な存在となっている。ただ、SOUで扱う商品の平均単価は5万円超とメルカリの数千円に比べ高い。

IPOで出店加速へ

  環境省が3年ごとに実施している調査によると、2015年度の中古ブランド品市場規模は前回調査比6%増の推計1885億円に成長した。リサイクル通信が17年夏にまとめた調査によれば、SOUのブランド・宝飾品売上高は約207億円とコメ兵に次ぐ業界2位で既に大黒屋を抜いている。

  嵜本社長はブランド品を売買する消費者の傾向について、「単価の高いものをオンラインで完結することを望んでいない」と分析し、ネットオークションとは客層のすみ分けができていると説明。メルカリなどについては「全く脅威とはとらえていない」と述べた。18年8月期の売上高は前期比31%増の297億円を見込む。

  SOUは父親が手掛けていたリサイクル業界に入った嵜本社長が11年に設立した。同社長は今後2、3年を「買い取り力を強化する段階」とし、年10店ペースで出店、早期の国内100店舗体制を目指す。来年は海外進出も計画しており、「ブランドリユース業界で売り上げ1位を目指す」と述べた。将来は東証1部昇格も狙う。

  嵜本社長は高校卒業後、21歳まで3年間Jリーグのガンバ大阪でプレーした。今では「監督」の立場にあるが、「社員1人1人の価値を見極め、いいチームワークで仕事することが大事」だと話す。17年からは古巣、ガンバ大阪のスポンサーとなり、かつて自身が袖を通したトレーニングウエアなどにSOUのロゴが輝く。

(第2、6段落に株価動向や業績予想を追加しました.)
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