雨宮副総裁:金利調整の可能性は排除しない、現段階では時期尚早

  • 雨宮副総裁:金利は「毎回の政策決定会合で議論して判断」
  • 若田部副総裁:データや議論に基づく持論修正は「当然あり得る」

20日付で就任した日本銀行の雨宮正佳副総裁は、物価目標2%達成前の長短金利目標引き上げの可能性について会見で問われ、「概念的、理論的にはイールドカーブ(利回り曲線)の調整の可能性は排除していない」と述べた。

  ただ現状では「本当に時期尚早」とも指摘。「少なくとも現段階は、そうしたことを検討する状況ではないと考えている」と話した。発言が伝わると円は買われ、一時1ドル=106円09銭を付けた。

  同時に会見した若田部昌澄副総裁も「時期尚早に政策を変更することは回避すべきだ」と述べ、デフレ脱却に必要であれば「ちゅうちょなく追加緩和を行うべきだ」と主張した。一方、日銀のデータや審議委員との議論を踏まえ、緩和に積極的な持論を修正することは「当然あり得る」とも話した。

  両副総裁の任期は5年で、総裁不在時の職務代理・代行は雨宮氏、若田部氏の順となる。若田部氏は前早稲田大学教授でマネーの量の拡大を重視するリフレ派、雨宮氏は前日銀理事で金融政策の立案を行う企画部門を歩んだ。続投する黒田東彦総裁の新たな任期は4月9日から始まり、同月の金融政策決定会合は新布陣で臨む。

  黒田総裁は9日の金融政策決定会合後の会見で、総裁と副総裁は意見の一致が望ましいとしつつ、日銀法では総裁と副総裁が「違った意見、違った決定に参加することを妨げない」と語った。長短金利操作付き量的・質的金融緩和の枠組みについては「物価2%が達成される前に変えるとか、緩和の程度を緩めることは全く考えていない」と述べた。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE