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Photographer: Tomohiro Ohsumi
cojp

日銀主な意見:低金利が長期化すれば金融仲介が停滞するリスク

  • 金融引き締めと別物であることが理解されるよう説明必要-1委員
  • 金融緩和余地は大きくないため、財政政策の協力が必要-1委員
The Bank of Japan headquarters stands in Tokyo, Japan, on Thursday, Feb. 28, 2013. Japanese Prime Minister Shinzo Abe nominated Asian Development Bank President Haruhiko Kuroda to lead the nation's central bank, raising the likelihood of further monetary stimulus this year.
Photographer: Tomohiro Ohsumi

日本銀行が8、9両日開いた金融政策決定会合では、「低金利環境がさらに長期化すれば、先行き金融仲介が停滞するリスクがある」との見方があった。19日公表の「主な意見」で明らかになった。

  発表によると、長期金利低下が経済・物価に及ぼす影響が「想定よりも小さくなってきている可能性」があり、望ましいイールドカーブ(利回り曲線)の形状を検証していくことが重要だとの指摘もあった。「環境変化や副作用も考慮しながら、適切な政策運営について検討していくことが必要」との意見も出た。

  また、1委員は現在は金融緩和の度合いを次第に縮小していくという意味での「正常化を具体的に検討する局面にはない」と説明。その上で、将来的に正常化をスムーズに進めるためにも、「それがなお金融緩和の領域にあり、需給ギャップの縮小を狙った金融引き締めとはまったく別物であることが市場参加者にきちんと理解されるよう説明していくことが必要」との見解を示した。

  指数連動型上場投資信託(ETF)の購入についても、「政策効果と考え得る副作用についてあらゆる角度から検討を続けるべきだ」との意見が前回会合に続き表明された。

  一方、物価目標達成が遅れるリスクが高まれば追加緩和が必要になるとし、「金融緩和の余地はそれほど大きくないため、 デフレ脱却のためには財政政策の協力が必要になる」との見解もあった。会合では片岡剛士審議委員が、物価目標達成時期が後ずれした場合は追加緩和が適当として、5会合連続で現行の方針に反対した。

  決定会合では、長短金利操作付き量的・質的金融緩和の下での現行の金融調節方針の維持が8対1の賛成多数で決定された。同会合は世界的に株価が不安定となり、為替市場で円高が進行する中で開かれた。衆参両院は黒田東彦総裁の続投と雨宮正佳理事と若田部昌澄早稲田大学教授を充てる人事に同意しており、4月の次回会合は新体制の下で迎える。

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