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長期金利が小幅上昇、日銀オペ結果が重し-米FOMC控え警戒感も

更新日時
  • 新発10年国債利回りが0.035%、先物は2銭高の150円89銭で引け
  • 現状の利回り水準では調整売りが出やすい-岡三証

債券市場では長期金利が小幅上昇した。日本銀行が実施した国債買い入れオペで残存期間5年超10年以下の結果が需給の緩和を示したほか、あすの流動性供給入札や21日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えているため上値が重い展開となった。

  19日の現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の350回債利回りは、日本相互証券が公表した前週末午後3時時点の参照値より0.5ベーシスポイント(bp)高い0.035%で推移した。

  岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、「オペの結果が少し重かった印象がある。現状の利回り水準では、どちらかというと利益確定や持ち高調整の売りが出やすい」とし、「あすの流動性供給入札を控えて様子見の面もあり、やや上値が重くなっている」と指摘。また、「FOMCの結果を確認したいということもあり、ほぼ動きがない」と言う。

先物中心限月の日中推移

  長期国債先物市場で中心限月6月物は前週末比4銭高の150円91銭で取引を開始。150円92銭まで上昇した後は伸び悩む展開となり、午後は一時1銭安の150円86銭まで下落した。結局は2銭高の150円89銭で引けた。

  日銀はこの日の金融調節で、残存期間1年超5年以下と5年超10年以下の長期国債買い入れオペを実施した。買い入れ額は1-3年が2500億円、3-5年が3300億円、5-10年が4500億円にそれぞれ据え置かれた。結果によると、5ー10年の応札倍率が3.72倍と前回の2.71倍から上昇し、売り需要の強さが示された。今回から新発10年国債350回債が対象に加わった。一方、1-3年と3-5年の応札倍率は前回を下回った。

過去の日銀オペ結果はこちらをご覧下さい。

安倍内閣の支持率低下

  学校法人「森友学園」への国有地売却に関する文書改ざん問題で政局の先行き不透明感が強まる中、各報道機関が19日までに報じた世論調査では相次いで安倍晋三内閣の支持率低下が示された。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の稲留克俊シニア債券ストラテジストは、「支持率てこ入れに向けた日銀への追加金融緩和圧力や、単純なリスク回避を理由にすれば債券の買い材料になる」と指摘する一方、「安倍首相退陣による日銀緩和の早期出口観測を理由にすれば売り材料」とみる。

  米国では20、21日に米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が就任して初めてのFOMCが開かれる。金融市場は今回会合での利上げを100%織り込んでいる。政策決定についての声明と最新の経済予測は21日午後2時(日本時間22日午前3時)に公表され、パウエル議長は2時半から記者会見する。

  岡三証の鈴木氏は、「今回のFOMCで利上げされることは間違いないが、その後の利上げペースを確認する必要がある」と指摘。「動くとしたら21日の国内の休み明けで、きょうの相場は上値が重いがどんどん売られるわけでもない」と話した。

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