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Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg
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日本株は続落、安倍政権の支持率急落と円高警戒-輸出中心幅広く下げ

更新日時
  • 共同通信など報道各社が世論調査、内閣「不支持」が「支持」上回る
  • ドル・円相場一時1ドル=105円60銭台、先週末終値時点は105円89銭
Pedestrians are reflected in an electronic stock board outside a securities firm in Tokyo, Japan.
Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

19日の東京株式相場は続落。安倍政権の支持率低下で国内政策の先行き不透明感が広がり、為替の円高推移も嫌気された。電機や精密機器など輸出株、化学や非鉄金属など素材株、銀行や証券など金融株中心に幅広く売られ、東証1部33業種中、32業種が安い。

  TOPIXの終値は前週末比16.66ポイント(1%)安の1719.97、日経平均株価は195円61銭(0.9%)安の2万1480円90銭。

  アバディーン・スタンダード・インベストメンツの窪田慶太インベストメント・マネジャーは、「現実的に心配するような域には入っていないものの、内閣支持率の低下により海外投資家の一部で万が一、政権交代となった場合の政策継続性リスクを意識する向きがあっても不思議ではない」と言う。

Japan Prime Minister Shinzo Abe And Finance Minister Taro Aso Face Questioning in Parliament Over School Scandal

国会の安倍首相

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  週末に報道各社が行った世論調査では、安倍晋三内閣に対する支持率が急落した。学校法人森友学園への国有地売却を巡る財務省の決裁文書改ざん問題が響き、軒並み「不支持」が「支持」を上回った。

  共同通信が17、18両日に実施した全国世論調査によると、内閣支持率は38.7%と前回調査(3、4両日)から9.4ポイント低下。不支持率は48.2%だった。麻生太郎副総理兼財務相の責任については、「辞任すべきだ」が52%。次の自民党総裁にふさわしい人物のトップは石破茂元幹事長の25.4%となり、2月調査で首位の安倍首相は3位に転落した。

  水戸証券投資顧問部の酒井一チーフファンドマネジャーは、「海外投資家にとって日本の政治は分かりにくく、内閣支持率の低下が政治判断の材料になる可能性がある。アベノミクスの顔で、『三本の矢』に絡む重要な役割を果たしている麻生財務相が辞任するのではないかとの思惑が先行している」と指摘。日本株が買われる一因だった政治リスクの低さに変化が生じれば、「現金比率を高める動きとなり、海外投資家の持ち株比率が高い銘柄や代表的な国際優良株が売られかねない」と懸念を示す。

  日米の政治リスクを材料に、為替市場ではドル・円が一時1ドル=105円銭60銭台と、前週末の日本株終了時点105円89銭から円が強含んだ。20、21日には米国で金融政策を決める連邦公開市場委員会(FOMC)も開かれる。東海東京調査センターの平川昇二チーフグローバルストラテジストは、「2019年末のドットチャートで今回利上げした後のパスをどうみるのかを見極めたいため、動きづらい」としている。

  きょうの日経平均は、午前の取引で一時309円(1.4%)安まで下げ幅を拡大。もっとも、午前半ば以降は下げ渋った。「この程度の内閣支持率低下は想定済みで、株価指数の下げ幅をみても通常の調整の範囲にとどまっている。見極めは必要ながら、バリュエーション面からは投資を拡大してもおかしくない水準まで株価は調整している」ともアバディーンの窪田氏は話した。

  東証1部33業種はパルプ・紙、精密機器、証券・商品先物取引、非鉄金属、卸売、電機、食料品など32業種が下落。上昇は、海外原油先物の上昇を受けた鉱業1業種のみ。売買代金上位ではソニーや安川電機、ヤクルト本社、日東電工が安い。半面、野村証券が投資判断を「買い」に上げたアステラス製薬、第1四半期利益が急増したオハラは高い。

  • 東証1部売買高は12億663万株、売買代金は2兆1678億円、代金は前週末から2割減った
  • 値上がり銘柄数は311、値下がりは1710
    ドル・円の動き
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