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最高のピザ、南イタリアに行って味わうしかない

  • 南イタリア出身のシェフ、フランチェスコ・マッツェイ氏と旅した
  • ぜいたくな食材は必要ない-シンプルに心を込めて料理すればいい

トマトソースやモッツァレラチーズなどの食材を生地にのせて焼けば、ピザになるのだろうか。シェフとピザファンの間で意見が分かれる、答えの出ない哲学的な問いだ。

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マッツェイ氏(中央)

  本物のピザはナポリとローマ、それにせいぜいシチリアのものだけだと言う人がいる一方、シカゴの分厚い「ディープディッシュ」もピザであることには変わりがないとの声もある。

  だが何と言っても南イタリアだ。地元の人々は何百年もピザを食べ続けてきた。その神髄を知ろうと、ロンドンで「サルトリア」などのイタリアンレストランを展開しているシェフのフランチェスコ・マッツェイ氏とイタリア南部を巡った。


カラブリア州

  マッツェイ氏が生まれ育ったカラブリア州は、ブーツの形をしたイタリアのつま先部分だ。この州の地元料理を世界に伝える「大使」として最も有名な同氏はイタリア南部の料理本も出版。この旅でまず訪れたのは、同氏が育ったこの州だ。


Mpigliati con le sarde

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フォトグラファー:Carol Sachs for Bloomberg Businessweek

  小さな町スぺッツァーノ・ピッコロのホテル「Petite Etoile」で出されたのは、パンで作ったバラの花が集まったような美しいピザだ。辛い魚醬(ぎょしょう)のような「サルデッラ」が塗られた生地からはパンチの効いた魚のフレーバーも感じられ、マッツェイ氏のお気に入りだ。

Cullura

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フォトグラファー:Carol Sachs for Bloomberg Businessweek

  このホテルには豚の脂を練り込んだ生地のピザもある。菜花に似たイタリア野菜チーメディラーパを生地の中で層状に重ね、パイ菓子シュトゥルーデルを円形に整えたようなピザだ。外で働く農民が毎日食べるスナックだが、「これ自体で食事にもなる」とマッツェイ氏。イタリア人はほとんど朝食をとらないので、午前10時半ごろになると、昼食までもつように何かつまみたくなるという。

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イタリア南部バジリカータ州にあるマテーラ

フォトグラファー:Carol Sachs for Bloomberg Businessweek

Pitta rustica

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フォトグラファー:Carol Sachs for Bloomberg Businessweek

  カラブリア州チェルキアーラ郊外の「Il Forno dei Sapori di Martorano Vincenzo」では、パン生地にプロシュート(生ハム)とカチョカバロチーズ、サラミを挟んだピザを試した。パーティーや午後のスナックとして人気だが、マッツェイ氏は 「冷蔵庫にあるものだけで作れるシンプルなピザ」で「どこの母親も子どものために作る」と話す。

Pasta da forno

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フォトグラファー:Carol Sachs for Bloomberg Businessweek

  「パスタ」と名付けられているが、朝食に人気のピザだ。トマトソースもモッツァレラもオニオンもなく、トマトをつぶして生地にのせ、塩とオレガノ、オリーブオイルで味付けする。

プーリア州

  プーリアはブーツのかかと部分に当たる州で、ワインで有名だ。もちろん料理も負けてはいない。バーリは港町として、南イタリアではナポリに次ぐにぎわいを見せる。

Focaccia altamurana

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フォトグラファー:Carol Sachs for Bloomberg Businessweek

  アルタムーラのベーカリー「Di Gesù」を訪れ、セモリナ粉だけで作った生地をこの町で最も古い窯で焼き上げたピザを試した。繁盛しているこの店の歴史は1838年までさかのぼり、焼き上がったピザからは歴史への誇りが感じられる。ディープディッシュパイのような厚さで、トマトとグリーンオリーブ、エキストラバージンオリーブオイルが香る。 「南イタリアで過ごしたことのない人には、この地域の食べ物がいかに素晴らしいかが分からない」とマッツェイ氏は言う。 「最高の魚、最高の肉、最高の果物がある。フォアグラのようなぜいたくな食材はいらない。シンプルに心を込めて料理すればいい」。

バジリカータ州

  バジリカータは美しい海岸線と、商人の行き来や侵略によって受けたギリシャやスペイン、フランス、アラビアの影響が依然残る古くからの町が魅力的な州だ。

Panzerotto di carne and panzerotto fritto

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フォトグラファー:Carol Sachs for Bloomberg Businessweek

  カルツォーネのようだがもっと小さい。中見は豚のひき肉とスパイスで、タイムとローズマリー、オレガノで風味を付けて焼き上げる。油で揚げたものもある。

Strazzata

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フォトグラファー:Carol Sachs for Bloomberg Businessweek

  森の中にある小さなレストラン「Ristorante Pizzeria il Fosso」は、山小屋のようだが最高に魅力的な店だ。トマトとペッパーにエキストラバージンオリーブオイルをかけた夏に最適のフレッシュなクリスピーピザが自慢だ。子どもたちが遊び、犬も走り回るこのレストランでマッツェイ氏はピザを食べると「ここが大好きだ」と語った。

(原文は「ブルームバーグ・ビジネスウィーク」誌に掲載)

原題:The Wild Pizzas of Southern Italy Have to Be Seen to Be Believed(抜粋)

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