3月14日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。

◎NY外為:円が上昇、保護主義への懸念と米指標の軟調で

  14日のニューヨーク外国為替市場では、円が主要10通貨のほぼ全てに対し上昇。地政学的緊張の高まりや米国の保護主義に対する懸念、1-3月(第1四半期)の米経済成長の減速を示唆する指標を受けて円買いが入った。株式相場と米国債利回りは下がった。最近のユーロ高を巡る欧州中央銀行(ECB)当局者の発言を受け、ユーロは下げに転じた。

  投資家のリスク許容度がロンドン時間の終わりに大きく悪化した。米国の関税に対し欧州が対応を取る可能性についてドイツのメルケル首相が警告したほか、ブラジルのテメル大統領が保護主義の問題は気掛かりだと述べたのが背景にある。

  ニューヨーク時間午後4時30分現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.1%低下。ドルは円に対して0.3%下げて1ドル=106円25銭。ユーロは対ドルで0.2%安の1ユーロ=1.2366ドル。

  この日発表された米経済指標では、2月の米小売売上高が市場予想に反して前月から減少したほか、米アトランタ連銀の「GDPナウ」予測モデルが1-3月の米経済成長減速を示した。GDPナウが示す1-3月の米成長率は1.9%(前回値2.5%)に低下した。

  ドルは主要10通貨に対してまちまちだったが、対円では下落。一時は1ドル=106円07銭まで円高・ドル安が進んだ。

欧州時間の取引

  最近のユーロ高はユーロ圏経済の成長ではなく外的要因の主導によるもので、インフレ率を押し下げる可能性があるとドラギECB総裁が述べたことを受け、ユーロがこの時点での日中安値を付けた。
原題:Yen Gains Amid Protectionism Concerns, Soft U.S. Economic Data(抜粋)
Euro Slips After Draghi Says Exogenous Factors Have Fueled Gains(抜粋)

◎米国株・国債・商品:株下落、小売売上高減で個人消費減速を懸念

  14日の米株式相場は3日続落。米小売売上高の減少を受けて個人消費の減速懸念が強まった。また、連邦公開市場委員会(FOMC)が来週に控えていることから様子見姿勢も広がった。米国債市場では10年債利回りが低下した。

  • 米国株は3日続落、小売売上高の減少を嫌気
  • 米国債は上昇-10年債利回り2.82%
  • NY原油は反発、ガソリン在庫の大幅減少で-原油在庫は増加
  • NY金は小反落、PPIが予想上回り利上げ観測続く

  小売売上高の減少で、米経済の成長が安定していないことが示唆された。前日発表された消費者物価指数(CPI)でも、インフレの大幅な加速は見られなかった。S&P500種指数構成銘柄の出来高は過去30日間の平均を10%余り下回り、市場の様子見姿勢が強かったことを示唆している。

  ペン・ミューチュアル・アセット・マネジメントの最高投資責任者(CIO)、マーク・ヘッペンストール氏は「金融当局による引き締めの影響は極端なものにはならないものの、市場の重しになり始めている」と指摘した。

  S&P500種株価指数は前日比0.6%安の2749.48。ダウ工業株30種平均は248.91ドル(1%)下落の24758.12ドル。米国債市場ではニューヨーク時間午後4時59分現在、10年債利回りが3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.82%。

  ニューヨーク原油先物市場のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は反発。原油在庫が3週連続で増加したものの、ガソリン在庫が昨年9月以来の大幅な減少を示したため、買いが優勢になった。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物4月限は前日比25セント高の1バレル=60.96ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント5月限は25セント上げて64.89ドル。

  ニューヨーク金先物相場は小反落。米生産者物価指数(PPI)が予想を上回り、インフレ加速の兆候を示したことから、金融当局が来週、利上げを実施するとの観測から売りが出た。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物4月限は前日比0.1%安の1オンス=1325.60ドルで終了した。

  市場では、ティラーソン国務長官の解任で貿易により強硬な姿勢を示す人物が政権に加わり、トランプ大統領の関税アジェンダが推進されるとの懸念も広がっている。大統領は、ティラーソン氏の後任としてポンペオ中央情報局(CIA)長官を新しい国務長官に指名すると発表した。14日には、経済専門局CNBCのコメンテーターでエコノミストのラリー・クドロー氏を米国家経済会議(NEC)の次期委員長に起用することを決めた。
原題:Stocks Slump as Traders Await Next Week’s Fed Move: Markets Wrap(抜粋)
Gasoline Inventory Drain Buoys Oil Despite Rising Crude Supply
PRECIOUS: Gold Futures Slip as Fed Seen on Track to Raise Rates

◎欧州債:ドイツ債が上昇、10年物利回りは0.6%割り込む

  14日の欧州債相場は、ユーロ圏中核国債が英国債とともに上昇。ドイツのメルケル首相が欧州は米国の関税適用免除を得られない恐れがあると発言し、膨らんでいたドイツ債ショートの踏み上げを後押しした。

  ユーロ圏中核国の長期債や米国債がアウトパフォームした。2月の米小売売上高が低調で、アトランタ連銀が1-3月(第1四半期)の米国内総生産(GDP)見通しを下方修正したことが明らかになった後、上げ幅を拡大。

  ドイツ10年債利回りは0.6%を下回った。ロンドンを拠点とするトレーダーの1人は、ドイツ債や米国債をショートしていた向きの反対売買が価格上昇の主因だと指摘。ドイツ債先物の6月限は50ティック上昇の157.95。

  ドイツ債は低調だった30年債入札から回復。30年債入札は実質応札倍率0.9倍と札割れ。イタリア債はアンダーパフォーム。反移民政党「同盟」のサルビーニ書記長が反エスタブリッシュメント(既成勢力)政党の「五つ星運動」との連立は「可能」だと発言した。イタリア10年債とドイツ債のスプレッドは2カ月ぶりとなる142ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)に拡大。
原題:Bunds Climb, 10y Yield Below 0.6%; End of Day Curves,Spreads(抜粋)

(NY外為と米国株・国債・商品を更新します.)
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