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三菱モルガン、ハラスメントを訴えていた幹部に解雇予告通知

  • 主張は事実に反し、名誉や信用を著しく傷つけた-会社側
  • 「これは新たなハラスメントだ」-ウッド氏がコメント
Pedestrians walk past the logo for Mitsubishi UFJ Morgan Stanley Securities Co. in Tokyo, Japan.

Pedestrians walk past the logo for Mitsubishi UFJ Morgan Stanley Securities Co. in Tokyo, Japan.

Photographer: Tomohiro Ohsumi
Pedestrians walk past the logo for Mitsubishi UFJ Morgan Stanley Securities Co. in Tokyo, Japan.
Photographer: Tomohiro Ohsumi

三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、育休取得をめぐるハラスメントを訴えていたエクイティグループ機関投資家営業部のグレン・ウッド特命部長(48)に、主張は事実に反し名誉と信用を著しく傷つけたとして解雇を通知した。

  ブルームバーグが入手した3月9日付の解雇予告通知書によれば、解雇実施日は4月8日。同社はウッド氏がハラスメントを受けたという事実に反する発言をメディアなどを通じて行い、会社の利益を損なうに至ったことが就業規則に違反したと主張している。

  カナダ国籍の同氏が昨年10月に、正当な理由のない休職命令は無効とする仮処分を申し立ててから5カ月、解雇に至った。この間、三菱モルガンと同氏は仮処分をめぐり裁判所との面談や、両者による話し合いを行ってきた。しかし、復職は実現せず、ウッド氏は12月、東京地方裁判所に損害賠償を求める本訴訟を起こした。

  三菱モルガンの市橋浩司広報担当は、「ウッド氏からの申し出に対して、社内手続きに従い誠実に対応してきた」と述べる一方、解雇通知など具体的なやり取りについては回答を控えた。また、「育児休業取得を妨害したという主張や、それに関してハラスメントを行ったという主張は事実に反するものと認識している」と述べた。ウッド氏は解雇通知について、「これはもう一つの新たなハラスメントだ」と述べた。

解雇に至る経緯

  ウッド氏は三菱モルガンに入社した2012年以降、国内および海外の機関投資家向けの日本株などのセールスチームを統括。15年に育休取得を申請したが、当初人事部から母子手帳を持っていないことを理由に許可されず、正式に認められたのは出産の約2カ月後で、父子関係を証明するものとしてDNA鑑定書を提出した。

  原告は育休取得後に復職した16年3月ごろから業務上必要なミーティング予定も教えてもらえなくなるなどハラスメントを受け、心身に変調をきたすようになったと主張。17年1月からは、うつ病で休養加療が必要との診断を受け休職をしていたがその後復職は可能との診断書を得たものの、10月、同社は賃金支払いのない休職命令を出した。
  
   これまでに裁判所に提出された文書によれば、会社側は休職命令は「安全配慮義務」によるものと説明。また、育休後に業務から外す措置を取ったのは子育て中であることを配慮した結果で、ハラスメントとの受け止めは誤解だとウッド氏に伝えていたという。

顧客は取引見直しも

  ウッド氏は厚生労働省や日本外国特派員協会(FCCJ)で記者会見を複数回開くなどして、自身が受けたというハラスメントについて説明、休職命令は不当だとして復職を求めていた。

  ブルームバーグが閲覧した昨年11月10日付のウッド氏代理人宛ての書簡によれば、三菱モルガンは、記者会見などで述べた内容が名誉棄損にあたり社内規定に抵触した可能性があるため、今後こうした行為を慎むよう警告した。

  解雇予告通知書によれば、同氏のこうした行為が、三菱モルガンの顧客にコンプライアンス上問題があるとの疑念を抱かせ、同社との取引見直しを検討する事態に至ったという。また、同社の企業秩序を著しく損ね、顧客、上司、同僚からの信頼を失墜させたため、解雇すべき正当な理由があるとしている。
 
英語記事:MUFG Brokerage to Fire Equity Manager Over Harassment Claim

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