ドル・円反発、米CPI控え買い戻しとの見方-国内政治への懸念一服

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  • 朝方に106円26銭まで軟化した後、午後に106円84銭まで上昇
  • CPI、どちらかというとドル買われやすい-外為どっとコム総研

東京外国為替市場ではドル・円相場が1ドル=106円台後半へ反発した。森友学園問題による国内政治の混乱を警戒したリスク回避の円買い圧力が一服し、海外時間に米消費者物価指数(CPI)の発表を控えて、ドルを買い戻す動きが強まった。

  13日午後3時25分現在のドル・円は前日比0.4%高の106円78銭。国会審議停滞で麻生太郎財務相がG20(20カ国・地域財務相・中央銀行会議)を欠席するとの思惑などから、朝方に106円26銭と2営業日ぶりの水準まで円買いが先行。その後しばらく106円台前半でもみ合っていたが、午後に入ると徐々にドル買い・円売りが優勢となり、一時106円84銭まで値を切り上げた。

  外為どっとコム総研の神田卓也取締役調査部長は、来週に米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて「国際的なレベルでは日本の森友問題よりも米インフレ動向の方が気になるのは当然」と指摘。その上で、「一時の問答無用のドル売り相場はいったん収束したように見えるので、今回のCPIもどちらかというとドルが買われやすい材料になりやすいとイメージしている」と話した。

  クロス円(ドル以外の通貨の対円相場)も反発。ユーロ・円相場は1ユーロ=131円台前半から一時131円69銭まで上昇し、豪ドル・円相場は1豪ドル=84円台を回復した。

  クレディ・アグリコル銀行の斎藤裕司外国為替部長は、ドル・円の反発について「米CPIを前にショートカバー(ドル売りポジションの買い戻し)が入り、106円台半ばでストップ(損失を限定するためのドル買い)を誘発した」と説明。午後に入り日本株が下げ渋ったことも影響したようだと話した。

  ブルームバーグ調査によると、2月の米CPIは前月比0.2%上昇が見込まれている。1月は同0.5%上昇と市場予想を上回り、インフレ加速への警戒感が強まった。

  三井住友銀行市場営業部NYトレーディンググループの青木幹典グループ長(ニューヨーク在勤)は、CPIが強過ぎると株が売られてリスクオフ的な円買いになってしまうが、先週末発表の米雇用統計の賃金に続いてCPIも落ち着いた数字であれば、「米株がもう一度買われて、ドル・円は米株とともに上がるのではないか」と予想した。

  一方、外為どっとコム総研の神田氏は、最近は米金利上昇に対して米株市場にある程度耐性がついているようにみえるため、「CPIの上振れ度合いがひどくなければ、株価もそれほど大きく下げることはなさそう」と予想。「一時ほどドル売りに傾きにくくなっているということは言える」と語った。

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