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Photographer: Tomohiro Ohsumi

森友スキャンダルで円強気派に勢い、1ドル=100円視野に

  • アベノミクス相場が終われば円安もおしまいとBBHの村田氏
  • 日銀政策、経常黒字、投資家ポジションなど円高の理由既は多数
A Japanese 100 yen coin and 10,000 yen banknotes are arranged for a photograph in Tokyo, Japan, on Monday, June 20, 2016.
Photographer: Tomohiro Ohsumi

学校法人「森友学園」を巡るスキャンダルが深まる中で、円の上昇を見込む投資家は勢い付き、1ドル=100円の円高も視野に入れている。

  経常収支と投資家のポジション、金融政策の乖離(かいり)と、円高の条件は既に整っている。森友学園への国有地売却に関し決裁文書の書き換えを財務省が認め、麻生太郎財務相の辞任に発展しかねない事態を外為投資家は見逃さない。

  ブラウン・ブラザーズ・ハリマン(BBH)の外国為替部の村田雅志通貨ストラテジストは、「リスクとして今年のテーマはドル円の100円割れだ」と思うとし、「ファンダメンタルズ的に100円割れが行き過ぎているかというと、そんなことはない」と話した。

  ドル・円は今月、1年4カ月ぶりの円高となる105円25銭を付けた。12日は106円60銭前後。トレーダーらは105円の水準を注視している。

Under Pressure

  1ドル=100円まで円高が進むと考えられる理由は以下の通り。

日本銀行の緩和縮小
  日本銀行は月々の債券購入額を減らしている。黒田東彦総裁は2日に、2019年度ごろに緩和策からの出口を考え始めると発言し、正常化の時期を巡る観測をあおった。

Stepping Down

経常黒字
  為替相場は経常黒字の動向を1年後れで反映する傾向がある。1月の日本の経常黒字は10年ぶり高水準付近だった。

Widening Surplus

ヘッジファンドのポジション
  米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによると、レバレッジをきかせたファンドは1月9日以降、円下落を見込むポジションを減らしている。しかし、全体としてまだ売り越しのため、ポジション解消が一段の円高につながる可能性がある。

Ample Room

テクニカル指標
  ドル・円は年初から総じて下落傾向にあり、3月2日に重要な抵抗線である105円に近づいた。BBHの村田氏によれば、105円より下には「まともなサポートがない」。

Downward Momentum

政治スキャンダル
  森友問題は安倍政権を脅かす可能性がある。村田氏の言葉を借りれば、「アベノミクス相場が終われば円安もおしまい」だ。

原題:Japan Scandal Gives Fresh Boost to Yen Bulls Eyeing 100 Mark(抜粋)

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