Photographer: Bloomberg Creative Photos/Bloomberg

ドル・円下落、森友文書問題で一時106円前半-麻生会見後下げ渋り

更新日時
  • ドルは午前に106円97銭まで上昇後、午後に一時106円36銭まで下落
  • ドル・円、政局を材料にした動きは長く続くと思えない-みずほ証

東京外国為替市場のドル・円相場は一時1ドル=106円台前半に下落。財務省が学校法人「森友学園」の国有地売却に関する決裁文書の書き換えを認めたとの報道を受けて、安倍晋三政権への影響懸念からドル売り・円買いが優勢となった。もっとも麻生太郎財務相が午後の会見で辞任を否定したことを受け下げ渋った。

  12日午後3時28分現在のドル・円相場は前週末比0.1%安の1ドル=106円73銭。午前の仲値公表にかけて106円97銭まで上昇した後、森友学園関連報道を受けて、午後に入って一時106円36銭まで下落した。麻生財務相の会見後は、やや下げ幅を縮小した。

  みずほ証券の鈴木健吾チーフFXストラテジストは、「森友問題を材料にして円高という話だが、海外市場が開くのを控えて、麻生財務相が辞めないと発言したことを好感して、やや買い戻しが入っている」と指摘。「安倍内閣退陣・アベノミクス後退となれば円買いだが、麻生財務相は辞めないと言っている。政局を材料にした為替の動きは長く続くと思えない」と述べた。

  麻生財務相はこの日午後、臨時記者会見を行い、「行政文書について書き換えを行うのは極めて由々しき事態で誠に遺憾。深くおわび申し上げる」と謝罪。自身の進退については「考えていない」と述べた。

  三菱東京UFJ銀行グローバルマーケットリサーチの内田稔チーフアナリストは、「ひとまず麻生財務相が辞任という形での責任の取り方は否定されたので、いったんはその程度という見方だと思う」と説明。ただ、「これでこのまま過ぎ去るかというと野党も相当気勢を上げるだろうし、予断をもたず推移を見守るぐらいしか今は難しい」と述べた。

  政府は12日、「森友学園」への国有地売却に関する問題で財務省による文書の書き換えを認め、与党幹部に報告した。書き換えたのは14文書で、削除部分には安倍昭恵首相夫人の名前があった。

  この日の日経平均株価は朝方に一時500円超上昇したものの、森友学園問題報道を受けて伸び悩み、前週末比354円(1.7%)高の2万1824円で取引を終えた。

  ユーロ・ドル相場は同時刻現在、0.1%高の1ユーロ=1.2319ドル。

  FPG証券の深谷幸司社長は、ユーロ・ドルについて、「1.25ドル台で頭を打って、1.24ドル台に乗らなくなっている。米利上げ観測の中、ユーロ先高観は力を失いつつある。米国は3月、6月に利上げが見込まれており、年4回の可能性もある。いったんドル安にブレーキがかかっている」と分析。「3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)までは対ドルでユーロ買いしにくい」と述べた。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE