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佐川国税庁長官が辞任、森友問題で国会混乱招く-麻生財務相

更新日時
  • 麻生財務相は自身の進退は「特に考えていない」
  • 佐川氏は「理財局長時代含めきちんと対応」、辞任は「残念」

麻生太郎財務相は9日夜、臨時の記者会見を開き、佐川宣寿国税庁長官が同日付で辞任したと発表した。麻生氏自身の進退については「特に考えていない」と述べた。佐川氏は学校法人「森友学園」への国有地売却問題への対応を巡り、野党から批判を受けていた。

  麻生氏は佐川氏について「理財局長時代も含めてきちんと対応してきた」と述べ、辞任は「残念だ」と語った。同氏は辞任理由について国会対応に丁寧さを欠いて審議の混乱を招いたことや、決裁文書を国会提出する担当局長だったことなどを挙げたという。「国有財産行政に関する信頼を損なった」として減給20%、3カ月の懲戒処分を実施したという。

  2日付の朝日新聞朝刊は、森友学園との国有地取引の際に財務省が作成した文書について、契約当時の内容と昨年2月の問題発覚後に国会議員らに開示した内容に違いがあることが分かったと報道。複数の関係者の情報として書き換えられた疑いがあるとした。佐川氏は発覚時に国有財産管理を担当する理財局長だった。

  野党各党は国会で連日、決裁文書問題を追及していた。財務省は8日の参院予算委員会理事会に関連文書を提出したが、立憲民主党の福山哲郎幹事長はこれまで国会議員に出されたものと変わらず、別の文書の存在も明らかにしていないと批判。同日予定されていた予算委は流会となり、9日も開かれなかった。

  麻生氏は決裁文書を巡る問題について「文書の有無について現時点で分かっているものはすべてはっきりさせるべく、この週末も通じて作業するよう指示している」とし、来週早々にも明らかにする方針を示した。佐川氏に対しては、退職後でも捜査や調査の結果次第ではさらに重い処分を科す可能性も否定できないと伝え、本人も了承したという。

  共同通信によると、立憲民主党の辻元清美国対委員長は、佐川氏が辞任の意向を固めたと報じられたことに関し、トカゲのしっぽ切りであり、政権が幕引きにしようというのであれば認められないと語った。

  9日には森友問題で対応に当たった近畿財務局の職員が死亡していたことが判明。兵庫県警などが自殺として調べていると共同通信が報じた。菅義偉官房長官は午後の記者会見で、「財務省より近畿財務局の職員の方がお亡くなりになったという報告を受けている。大変残念に思っている」と話した。ただ、職員の死亡と森友問題との因果関係については「承知していない」と述べるにとどめた。

(見出し、第1、2段落を更新、第5段落を追加しました.)
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