コンテンツにスキップする

野村HD:英EU離脱で体制強化、日本で役員クラスを特命へ

更新日時
  • ロンドンから欧州中核拠点への配置転換は100人超-関係者
  • 独フランクフルトのオフィスビルで2フロア借り増しを検討
A pedestrian walks past the headquarters of Nomura Securities Co., a unit of Nomura Holdings Inc., in Tokyo, Japan.

A pedestrian walks past the headquarters of Nomura Securities Co., a unit of Nomura Holdings Inc., in Tokyo, Japan.

Photographer: Akio Kon/Bloomberg
A pedestrian walks past the headquarters of Nomura Securities Co., a unit of Nomura Holdings Inc., in Tokyo, Japan.
Photographer: Akio Kon/Bloomberg

野村ホールディングスが英国の欧州連合(EU)離脱に備え、日本で新たに役員クラスの特命担当を置き、体制整備の強化を計画していることが、関係者への取材で分かった。人員配置やコスト管理など、ブレグジットでは難しい対応を迫られる可能性がある。

  野村HDは東京在勤のシニア・マネジング・ディレクター(SMD)を充て、ロンドンや欧州域内の中核拠点となる独フランフルトでの人員の配置や、コスト管理など具体的な戦略構築を進める考えだ。関係者への取材によれば、同社は4月にSMDに昇格する須永義彦氏に新たな役割を担わせることで検討している。

  欧州などグローバルに業務を展開する金融機関各社は、EUと英国の間に合意ができない状態での強硬離脱(ハードブレグジット)を想定し、欧州域内の顧客と市場へのアクセスを維持するため、対応を急いでいる。

  野村の山下兼史広報担当は、ブレグジット対応における人事や今後の計画についてコメントできないと述べた。  

ロンドンと連携

  野村HDはブレグジット対応でロンドンにステアリングコミッティー(運営委員会)を設置、金融当局との連携やブレグジットによるリスクの分析、その他情報収集にあたっている。関係者によれば、特命担当は同委員会を率いるジョナサン・ルイス欧州地域ヘッドと協働し、東京から客観的な視点で迅速に意思決定を行う。

  同社はロンドンから少なくとも100人以上をフランクフルトに異動させる計画で、オフィススペースについては現在入居しているラーテナウプラッツにあるビルで2フロアを借り増しする考えだ。移籍人数が拡大すれば、新オフィスを探す可能性もある。非公開情報だとして関係者が匿名で語った。

  また、野村はEU域内での現地採用も実施する考え。配置転換に関しては、ロンドンの従業員にまだ通知しておらず、反発も予想される。同社は欧州拠点において自己勘定取引から撤退しており、今後収益性の上がらない業務は閉鎖、縮小し、人員削減を行う可能性もあることがこれまでに分かっている。

国内勢の動向

  三井住友フィナンシャルグループ、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)、みずほフィナンシャルグループの証券子会社や大和証券グループ本社などの国内勢も、英国のEU離脱を受け欧州拠点設置の準備に着手している。

  SMBC日興証券はフランクフルトの現地法人を30人の陣容で開始する計画だ。SMBC日興の清水喜彦社長は昨年12月のブルームバーグとのインタビューで、株式や債券、デリバティブの営業や引き受けなど投資銀行業務のため、ロンドン現法からの移籍だけでなくドイツなどEU諸国でも採用する計画を明らかにした。

  一方、MUFGはオランダのアムステルダムに証券業務拠点を設立する方針で、パリにも支店を開設するという。大和証Gとみずほも2017年、フランクフルトで業務を行うための認可申請手続きを開始している。

  野村HD株は9日、昨年9月以来の安値となる631.8円(前日比0.5%安)で取引を終えた。

英語記事:Nomura Said to Appoint Brexit Czar in Tokyo to Manage Transition

(第5段落以降にロンドン拠点との連携や株価を追加しました.)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE