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EU離脱後に熟成終える英国産チーズ、有機食品として輸出できるのか

  • 米国などで有機食品として認められない可能性も
  • 他の多くの産業と同様、食品業界にとって不安で不確かな時期
チェダーチーズ
チェダーチーズ 写真家:Mary Turner / Bloomberg
チェダーチーズ
写真家:Mary Turner / Bloomberg

英ワイク・ファームズの貯蔵庫では有機牛乳で作られたチェダーチーズが出荷を待っている。熟成が終わるのは2019年3月以降、つまり英国の欧州連合(EU)離脱後だ。問題はそれを有機食品として輸出できるかどうかということだ。
  
  サマセット地方の放牧牛の牛乳を使ったこのチーズを、英EU離脱後も同社が引き続き有機チーズとしてEU加盟国に出荷できるかどうかは分からない。

Nicholas Saphir

ニコラス・サフィール氏

写真家:Mary Turner / Bloomberg

  EU離脱後の英国産の食品は、チーズのみならずビスケットや朝食用シリアルに至るまで、EUから有機食品としての証明書が得られない可能性もある。そうなれば、EUと取り決めを結んでいる米国のような国でも有機食品として販売できなくなる恐れも生じる。

  有機牛乳供給協同組合のトップ、ニコラス・サフィール氏は、「米国向けに有機食品として輸出できるだろうか。それが大きな問題だ」と語る。米国の有機食品市場は430億ドル(約4兆5600億円)規模だ。

  

Wyke Cheddar Cheese cows

サマセット地方の酪農場-牛乳はワイク・ファームズのチーズに使われる

写真家:Mary Turner / Bloomberg

  こうしたリスクは農業に限らない。製造業も将来の英国・EU関係が見通せず不安を募らせている。英議会の国際貿易委員会は今週、英政府が離脱後のEUとの通商協定をまとめるよう迅速に行動しなければ、70カ国との貿易関係が混乱に陥るリスクがあると警告した。

  法律事務所ホーガン・ロヴェルズ・インターナショナルでEU規制問題のシニアアドバイザーを務めるジャクリーン・メーリー氏は、「残されている時間はほとんどない」と指摘し、 「他の多くの産業と同様に、食品業界にとっては非常に不安で不確かな時期だ」と述べた。

原題:Will Organic British Cheese Still Be Organic After Brexit?(抜粋)

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