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ドル・円は小幅安、トランプ輸入関税計画の詳細見極め-105円台後半

更新日時
  • 中国は貿易戦争をこれまでで最も強いコメントでけん制
  • トランプ大統領の関税に対する警戒が重しに-三菱東京UFJ銀

東京外国為替市場のドル・円相場は小幅下落。トランプ米大統領が日本時間9日早朝に署名する予定の鉄鋼・アルミ関税の指示文書の詳細を見極めようとする雰囲気が広がる中、午前はドル買い優勢、午後はドル売り優勢となった。

  ドル・円は8日午後3時43分現在、前日比0.1%安の1ドル=105円96銭。トランプ政権の輸入関税に適用除外国が設けられる可能性が出てきたことを受けて、前日の海外時間に買い戻された流れを引き継ぎ、午前は106円21銭まで上昇。午後は日本株が上げ幅を縮小させたことや、中国が貿易戦争をけん制したことなどを受けて105円93銭まで下落した。

ドル・円は米輸入関税の詳細待ちに

  三菱東京UFJ銀行金融市場為替グループの野本尚宏調査役は、この日の相場について、「トランプ米大統領の輸入関税に対する警戒があるほか、中国からも対抗する姿勢が示され不穏な空気にあることが重しとなっている。加えて、日本株が上げ幅を縮小したこともドル・円の重しになった」と説明。「基本的に政治要因は読みづらい。ただ、ドル・円の短期取引においては、105円前半の堅さから売り回転よりも、買い回転の方がうまくいっているようだ」と指摘した。 

  ホワイトハウスの当局者は7日、トランプ大統領が鉄鋼・アルミへの新たな関税の文書に米東部時間8日に署名する計画と明らかにした。サンダース報道官は同日、鉄鋼で25%、アルミニウムで10%の賦課が予定されている関税について、国家安全保障上の観点から一部の国については適用を免除する可能性があると述べた。これに関連し、米ワシントンポスト紙は政権当局者を引用する形で、新たな輸入関税でカナダとメキシコに30日間の適用除外期間を付与すると報じた。

  こうした米国の動きに対して、中国の王毅外相は、貿易戦争を誘発するいかなる動きにも「正当で必要な反応」をすると表明。トランプ米政権の貿易を巡る脅しに対して、中国としてはこれまでで最も強いコメントを発している。

   三菱UFJ信託銀行資金為替部為替課の池島俊太郎課長は、「市場はトランプ大統領が全ての国に関税をかけるという最悪の事態を織り込みつつも、国や時間軸などである程度柔軟性を持たせるのではないかという期待が出てきている状態」とした上で、「最終的に全面的な関税になるのか、そうではないのかが重要で、そこを見極めるまでは動きづらい」と語った。

  ユーロ・ドル相場は1ユーロ=1.24ドルちょうどを挟んだ動き。ユーロ・円相場は1ユーロ=131円台半ばを中心にもみ合いとなっている。欧州中央銀行(ECB)はこの日の政策委員会の終了後に金融政策を発表する。市場では政策金利の据え置きが見込まれている。

  外為オンライン情報サービス室の佐藤正和顧問は、フォワードガイダンスの変更について「市場が混乱しているため、今回の会合ではないかもしれない」とする一方、「先行きの資産購入停止を含めたフォワードガイダンスの変更、来年に利上げとのスタンスは変わらない」と予想。ユーロ・ドルについては「1.25ドルを抜けていくと見込んでいる」と言う。

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