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ウォール街が失った「安心の毛布」-コーン氏去り銀行と住宅に逆風も

  • 貿易戦争で米国債需要・金利に影響、景気後退の引き金-アナリスト
  • コーン氏の後任や次に誰が政権を離れるかをストラテジストは検証

ホワイトハウスの安定した政権運営にとって欠くことができないと考えられていたコーン米国家経済会議(NEC)委員長の辞任表明と、トランプ政権内での保護主義的タカ派の台頭は、米銀と住宅市場関連株にとってリスクになるとアナリストは考えている。

  ストラテジストらは、コーン氏の後任や次に誰が政権を離れるかに加え、政策変更の可能性について評価・検証を行っている。政策が変更されれば、銀行に打撃を与え、金利と住宅市場のトレンドに影響を及ぼし、通商協議でさらに強硬なアプローチにつながる恐れがある。

  KBW銀行指数は2016年大統領選でのトランプ氏の当選以降、コーン氏が提唱した減税と規制緩和への期待から50%上昇したが、7日は一時1.3%下落した後、変わらずで終了。米銀ゴールドマン・サックス・グループの株価は一時2.2%、バンク・オブ・アメリカ(BofA)は1.7%、JPモルガン・チェースは1.8%それぞれ下落した。

Cohn's Trump Bump Boosted Banks

  カウエンのシニア政治アナリスト、クリス・クルーガー氏はコーン氏の辞任について、「ウォール街がセキュリティーブランケット(気持ちを落ち着かせる安心毛布)を失った」ことを意味すると分析。「政権内で保護主義論者が台頭し、関税が最重要課題となる」状況で、カウエンとしては「コーン氏と同じような安心感」をウォール街に与えられるNEC委員長の後任は考えられないという。

  同社の別の政治アナリスト、ジャレット・サイバーグ氏によれば、短期的な懸念は、景気に影響する恐れのある貿易が焦点だが、大統領執務室における保守派の影響力拡大によって、融資業務と投資銀行のファイアウオール(防火壁=分離)を定めたグラス・スティーガル法復活やレバレッジ・資本要件の強化など、大手銀行に打撃を与える政策が導入されるのではないかという長期的な不安も存在する。

  同氏は貿易戦争が米国債の需要、ひいては金利に影響を与え、リセッション(景気後退)の引き金になることもあり得るため、「住宅と金融セクターには常にマイナスに働く」と指摘した。

米国家通商会議(NTC)のナバロ委員長

(出所:Bloomberg)

原題:Here’s What Losing ‘Security Blanket’ Cohn Means for U.S. Stocks(抜粋)

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