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日銀会合注目点:黒田総裁が出口や新体制に見解

  • 現執行部では最後、4月会合には若田部・雨宮新副総裁が出席へ
  • 引き締め策が早期実行される可能性ほとんどない-みずほ証・上野氏
黒田総裁

黒田総裁

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg
黒田総裁
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

日本銀行は9日、金融政策決定会合を開き、当面の運営方針を発表する。ブルームバーグがエコノミスト49人に行った調査では、全員が現状維持を予想した。市場の関心は再任する黒田東彦総裁による金融緩和の出口戦略や新体制を巡る見解に集まる。

  岩田規久男、中曽宏両副総裁にとっては最後の決定会合となる。後任は金融緩和に積極的なリフレ派の若田部昌澄早稲田大学教授と企画・立案を行う企画局が長い雨宮正佳理事が就く見通し。

  黒田総裁は2日の衆院での所信聴取で、日銀が物価目標の達成を見込む2019年度ごろに「出口を検討し、議論しているということは間違いない」と発言し、為替市場では円高が進行。6日の参院では、「19年度に直ちに出口を迎えると申し上げたわけではない」と釈明した。目標達成前に「金融緩和を中止する、弱めるというのは考えられない」とも述べ、金融緩和を継続する考えを改めて示した。

  日銀は新執行部下の次回4月会合で、2%達成時期を改めて精査する。黒田総裁は13年4月、2年をめどに2%の物価目標を達成すると宣言し、量的・質的金融緩和を導入。物価の持続的な下落に歯止めはかかったものの、消費者物価指数(生鮮食品を除くコアCPI)は1%に届かず、達成時期は6回も先送りされた。
  
  みずほ証券の上野泰也チーフマーケットエコノミストはブルームバーグ調査で、市場で観測が出ている長期金利ターゲット引き上げなどの「引き締め策が早期実行される可能性はほとんどない」とした上で、「日銀の次の一手は円高ドル安が100円割れまで進む中での追加緩和だ」と予想している。

  金融政策決定会合は従来、おおむね正午から午後1時の間に終了している。黒田総裁は午後3時半に記者会見を行う。 

注目点          理由
出口戦略
      
国会の所信聴取では黒田総裁の出口についての発言を受けて円高が進む場面があった。
新体制
  
現執行部では最後の会合。4月会合からは若田部昌澄早稲田大学教授と雨宮正佳理事が副総裁として出席する見通し。
為替
  
1月初旬には1ドル=113円台を付けていたが、105円台まで円高が進んだ。

ブルームバーグの事前調査の結果はこちら

 前回の決定内容

  • 長短金利操作のうち、短期金利(日銀当座預金の一部に適用する政策金利)は「マイナス0.1%」
  • 長期金利(10年物国債金利)の誘導目標は「0%程度」
  • 長期国債買い入れ(保有残高の年間増加額)のめどは「約80兆円」
  • 指数連動型上場投資信託(ETF)買い入れは年間約6兆円、不動産投資信託(J-REIT)買い入れは同900億円
  • 1月の展望リポートは3年半ぶりに物価見通しを据え置いた
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