トランプ政権経済チーム:鉄鋼関税を擁護、一部の国は適用除外も

更新日時
  • 大統領が計画を実行すれば米経済は大きく活性化する-ナバロ氏
  • 貿易戦争を仕掛けることが目標ではない-ムニューシン氏

トランプ米大統領の経済アドバイザーらは7日、鉄鋼とアルミニウムに輸入関税を課す米国の計画を擁護するとともに、一部の国を除外する可能性を残した。起こり得る貿易戦争の影響については深刻でないとの見通しも示した。

  ホワイトハウス当局者によると、トランプ大統領は8日午後3時半(日本時間9日午前5時半)に関税を課す指示文書に署名する予定だ。

  米国家通商会議(NTC)のナバロ委員長はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「われわれは間違いなく、世界で最も自由な貿易を行っている国だ。そのために年間5000億ドル(約53兆円)の貿易赤字となり、富や雇用が外国に移転している」と述べた。

ピーター・ナバロ氏

撮影:Andrew Harrer / Bloomberg

  ナバロ氏は米国の貿易相手国が「取引の大半を得ている」ため、米国との「いかなる紛争」も引き起こすインセンティブはないと語った。

  ホワイトハウスのサンダース報道官は同日、国家安全保障上の判断に基づいて関税の適用を除外する国があるかもしれないと述べた。ただ、それがどのように判断されるのかや、どの国が除外となる可能性があるのかについての詳細には言及しなかった。

  関税計画は共和党が批判しているほか、米国の広範な経済界からも厳しい評価が出ている。世界の金融市場を揺るがし、コーン国家経済会議(NEC)委員長が辞任を表明する事態につながったため、ナバロ氏らトランプ政権の当局者らは一斉に同計画の擁護に回っている。

  トランプ米大統領は同日、こうした批判をかわし、中国による知的財産権(IP)侵害疑惑に言及し、貿易面の規制をさらに強める可能性を示唆。「米国は知的財産権の侵害に対し速やかに行動する。何年も続いてきたこの状況を容認できない」とツイートした。

  関係者によると、米国はトランプ大統領の指示に基づいて実施中の調査の一環で、不公正な知的財産権慣行を巡り、同国の対米投資の制限や同国からの広範囲な輸入製品への関税賦課を検討している。

  ナバロ氏は大統領が減税や産業の規制緩和、米国のエネルギー資源の開放、貿易への厳しい取り締まりという計画を実行すれば、米経済の成長は「非常に大きく飛躍する」と述べた。

  ムニューシン米財務長官は7日のインタビューで、トランプ政権は米国の鉄鋼・アルミ関税に対する報復的な打撃に備えているが、米国製品が国際貿易で公平に扱われることを確実にするための闘いでひるむことはないと明言。さらに「われわれの目標は貿易戦争を仕掛けることではなく、米国の企業と労働者が公正な扱いを受けるのを確実にすることだ」とも述べ、貿易は減税や規制緩和と並んでトランプ政権の経済課題の要だと付け加えた。

  ロス商務長官は、北米自由貿易協定(NAFTA)を米国と再交渉しているメキシコとカナダに加えて他の国も輸入関税の適用免除にすることにオープンな姿勢を示唆。「大統領はカナダとメキシコとの間で何かまとめられれば適用除外になると示唆しており、他国も同様のベースで適用除外になる可能性は想像できないことはない」とインタビューで述べた。

原題:White House Defends Tariffs That Some Nations May Still Escape(抜粋)

(トランプ大統領やロス商務長官のコメントを追加して更新します.)
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