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若田部早大教授:追加緩和ありきでなく、排除もしない

更新日時
  • 追加緩和ありきではなく、排除することもしない-新たな政策も検討
  • 「長期国債を買うことだけが選択肢ではないことは明らか」
若田部昌澄早稲田大学教授

若田部昌澄早稲田大学教授

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg
若田部昌澄早稲田大学教授
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

日本銀行の副総裁候補の若田部昌澄早稲田大学教授は7日、参院議院運営委員会の所信聴取後の質疑で、「追加緩和ありきではなく、排除することもしない」とし、予断を持たず金融政策運営に臨むとの姿勢を改めて示した。

  具体的な緩和策について「さまざまな事が考えられる」とした上で、日銀がすでに導入している量的・質的金融緩和の「改善強化ということも一つの可能性だろうし、また、新たな政策も考えていきたい」と述べた。

  また、「虚心坦懐(たんかい)に日銀が持っているモデル、その時々の最新のデータから導き出される予測を精査しながら最も適切な政策を提案したい」と表明。追加緩和提案のポイントとして、日銀が2019年度ごろとしている物価上昇率2%の達成時期がどの程度後ずれするのか、頑健であるのかに加え、経済情勢の判断を挙げた。

  若田部氏は、5日の衆院で「理論的には金融政策に限界はない」とした発言については、「その時々の制度的な条件、タイムフレームにもよる」と説明。19年度までに2%を達成するために「制度的な条件のもとで何が必要なのかとなると、さまざまに制約されてくると思う」との考えを表明した。

  その上で、「長期国債を買うことだけが選択肢ではないということはもう明らか」と述べ、追加緩和の手段として常に国債購入を考えているというような「予断を持って追加的な措置を考えることはない」との考えを明確にした。

共同声明は順守

  物価2%目標の達成が実現できなかった日銀の過去5年間の評価を聞かれ、「確かにリーグで優勝するとか目的は果たされないけれども、BランクからAランクに上がったというような意味での向上が見られたと思う」と語った。

  質疑では、共産党の大門実紀史氏が、若田部氏と浜田宏一内閣官房参与との対談本で、日銀が物価目標を達成できなければ総裁は責任を取って辞任すべきと発言していたことを取り上げ、「19年ごろに2%を達成しなかったら、黒田総裁も若田部氏も辞めるべきだと考えているのか」と問い掛ける場面もあった。

  若田部氏は出版時の10年は円高が70円台まで進み、デフレからの出口が一向に見えない大変な時期であり、「そういう時代背景が反映しているのではないか」と理解を求め、「日銀副総裁候補者としては、現行の日銀法の下で日銀と政府の共同声明を順守するという形で、2%の物価目標達成に全力で努力したい」と述べた。

(7段落以降に若田部氏の発言を追加し更新します.)
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