Photographer: Kiyoshi Ota

円全面高、コーンNEC委員長辞任でリスク回避-ドル105円台半ば

更新日時
  • ドル・円は朝方106円19銭から一時105円46銭まで急落
  • コーン氏辞任、不透明感でリスクオフ-クレディ・アグリコル

東京外国為替市場で円が全面高。輸入関税に反対していたコーン米国家経済会議(NEC)委員長の辞任表明を受けて、トランプ政権の保護貿易政策への警戒感が高まり、リスク回避の円買いが優勢となった。

  円は7日午後3時12分現在、主要10通貨に対して前日比で上昇。ドル・円相場は、0.5%安の1ドル=105円59銭。朝方に付けた106円19銭から一時105円46銭まで下落。その後は、下げ渋る展開となった。

  クレディ・アグリコル銀行の斎藤裕司外国為替部長は、「地政学的リスクも後退して、少しドル・円もショートカバーと思っていたところで、コーンNEC委員長辞任でいきなり落とされてしまった」と説明。「全世界的に貿易の話がドル売りの流れになっており、不透明感でリスクオフになっている。105円割れもあるかもしれない」と述べた。

コーン氏のNEC委員長辞任に関する記事はこちらをクリックしてください

  ステート・ストリート銀行の若林徳広在日代表兼東京支店長は、「コーンNEC委員長辞任を受けて、大統領に対する不信感というか、信用が疑われるのでドル売りになっている。全面的な心理としてネガティブ」と説明。「ドルは今ロングにするのは要注意」と述べた。

  一方、しんきんアセットマネジメントの加藤純チーフマーケットアナリストは、「これからも後任人事や関税に反対する共和党議員からの発言が相次ぐとみられ、相場は振り回されそうだ」と予想。「ドル・円は105円50銭を割れたことで、すぐに105円割れが視野に入ると思ったが、ドルショート・円ロングのポジションが思った以上にたまっているようだ」とも語った。

  7日の米国では1月の貿易収支、2月のADP雇用統計、地区連銀経済報告(ベージュブック)などが発表される。市場予想では貿易収支は550億ドルの赤字(前月は531億ドルの赤字)、民間雇用者数は20万人増加(前月は23.4万人増加)が見込まれている。

  ユーロ・ドル相場は、0.2%高の1ユーロ=1.2424ドル。一時1.2429ドルと2月19日以来のユーロ高・ドル安水準を付けた。

  三井住友銀行の宇野大介チーフストラテジストは、「3月初めに欧州政局ネタでいったん調整した後の買い戻し。ドイツ、イタリアの政局も終わり、材料出尽くしでユーロ買い。米国と欧州連合(EU)の輸入関税の話もある」と述べた。

  EUは米国に対する報復関税を準備しており、ブルームバーグが入手した欧州委員会作成のリストによると、EUは28億ユーロ相当の米国からの輸入品に25%の関税を課す計画だ。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE