コンテンツにスキップする

日本株は反落、米政権のバランス変化と円高警戒-輸出、素材中心売り

更新日時
  • 輸入関税反対のコーンNEC委員長が辞任、保護主義傾斜のリスク
  • 一時プラスの株価指数は午後売り直し、GLOBEX安に警戒も

7日の東京株式相場は反落。米国の国家経済会議(NEC)委員長が辞任し、米政権の混迷や保護主義政策が世界経済に悪影響を及ぼすリスクが懸念された。輸送用機器や機械など輸出株、鉄鋼やガラス・土石製品、非鉄金属などの素材株といった景気敏感セクターが安い。

  TOPIXの終値は前日比12.34ポイント(0.7%)安の1703.96、日経平均株価は165円04銭(0.8%)安の2万1252円72銭。

  三井住友アセットマネジメントの市川雅浩シニアストラテジストは、「ロス商務長官が台頭するなど米政権内のパワーバランスが保護主義寄りとなり、通商政策全般に内向きの政策が志向されるリスクがある」と指摘。関税の引き上げ合戦になれば、世界的な貿易取引の縮小や資本取引の停滞を招くため、「為替にはドル安・円高圧力がかかりやすい。経常黒字で世界最大の純債権国の日本円が買われる」とし、景気敏感業種への懸念を示した。

Japanese Stocks Followed U.S. Shares Higher

東証内

Photographer: Yuriko Nakao/Bloomberg

  コーン米国家経済会議(NEC)委員長が6日、辞任を表明した。同氏は、トランプ政権が導入方針の鉄鋼・アルミニウム輸入関税に反対していた。今後の通商政策の保護主義化や貿易摩擦拡大への警戒感が再燃し、きょうの為替市場ではドル・円が1ドル=105円40ー80銭台と前日の日本株終値時点106円23銭からドル安・円高水準に振れた。

  前日の米国株は小幅高、シカゴの日経平均先物も堅調に推移していたが、取引開始前にコーンNEC委員長の辞任が市場に伝わり、日本株も下落して開始。東海東京調査センターの仙石誠マーケットアナリストは、「米国が極端な通商政策を取らないとの楽観的な見方に米国株が支えられていた流れを変える可能性があり、戻り歩調に入りかけた日本株に水を差した」と言う。

  円高の勢いが一時弱まったほか、東洋証券の大塚竜太ストラテジストによると、コーン氏の「後任候補の名前が挙がってきたことで、ポスト不在による最悪の事態は避けられるとの見方が広がった」ため、午前後半には一時プラス圏に転じる場面もあったが、午後は再度売り直された。日本時間今夜の米国株の目安となるGLOBEXのEミニS&P500先物は基準価格に対し下落し、投資家の警戒感を助長した。

  東証1部33業種は鉄鋼、電気・ガス、ガラス・土石製品、機械、非鉄金属、石油・石炭製品、銀行、輸送用機器など25業種が下落。上昇は証券・商品先物取引、精密機器、その他金融、不動産、小売など8業種。

  売買代金上位では、外部調査委員会の報告で新たな不適切行為が判明した神戸製鋼所、海外で自社株を処分する昭和電工が大幅安。4月末の南北首脳会談実施が明らかになり、朝鮮半島情勢の緊張化リスクが後退したとみられ石川製作所や豊和工業など防衛関連銘柄も急落した。一方、海外ディスプレイメーカーから製造装置を受注したブイ・テクノロジー、JPモルガン証券が新規に強気判断を示したSBIホールディングスは高い。

  • 東証1部の売買高は14億6744万株、売買代金は2兆7362億円
  • 値上がり銘柄数は617、値下がりは1368
    日経平均とドル・円相場の推移
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE