EUが報復関税計画、3700億円相当対象

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  • トランプ米大統領が鉄鋼への25%輸入関税を強行すればEUも実行
  • ハーレー・ダビッドソンやリーバイ・ストラウス標的

An employee wears protective clothing as sparks fly from a blast furnace at ThyssenKrupp AG's steel plant in Duisburg, Germany.

Photographer: Krisztian Bocsi
Photographer: Krisztian Bocsi

欧州連合(EU)は米国に対する報復関税を準備している。米共和党地盤の地域が誇る象徴的米国ブランドを狙い撃ちし、鉄鋼とアルミニウムへの輸入関税賦課を意図するトランプ米大統領に圧力をかける。

  ブルームバーグが入手した欧州委員会作成のリストによると、EUは28億ユーロ(約3700億円)相当の米国からの輸入品に25%の関税を課す計画。対象は消費財や農産品、鉄鋼製品、自動二輪車、ジーンズ、バーボンウイスキーと多岐に渡る。トランプ大統領が輸入関税導入を強行した場合にEU側も実行に移し、米経済にも悪影響が及ぶという政治的メッセージを発した形になる。

  共和党のライアン米下院議長は二輪車メーカー、ハーレー・ダビッドソンが本拠を置くウィスコンシン州選出の議員だ。同議長は今週、「貿易戦争が招く結果について極度に懸念している」と述べ、大統領に関税賦課の案を撤回するよう呼び掛けていた。バーボンウイスキーの産地のケンタッキー州はマコネル共和党上院院内総務の地元。また、ジーンズのリーバイ・ストラウスの本社はペロシ民主党下院院内総務の選挙区にある。

  リストに含まれる対象製品はシャツやジーンズ、化粧品、他の消費財、二輪車、レジャー用ボートなどで約10億ユーロ相当、オレンジジュースやバーボンウイスキー、トウモロコシなど農産品が9億5100万ユーロ相当、鉄鋼とその他の工業製品が8億5400万ユーロ相当。

  トランプ大統領の鉄鋼関税計画には米共和党内からも反対の声が出た。大統領は国家安全保障上の問題を理由にしているが、EUは納得していない。鉄鋼輸入を減らそうとする大統領の行動は全世界からの報復措置を引き起こす恐れがある。

The EU Strikes Back

Some 2.8 billion euros of U.S. goods are targeted in retaliatory tariff

Source: European Commission

原題:EU Raises Stakes for Trump With Tariffs Targeting GOP Heartland(抜粋)
EU Raises Stakes for Trump by Aiming Levies at GOP Heartland (2)

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