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カナダ年金基金、新興ヘッジファンド投資で勝機探る-大手は期待外れ

  • CPPIB、15年10月導入の投資プログラム下で新興ファンドに投資
  • 成熟した基金において投資分散化が可能に-ウィンスロー氏

ヘッジファンド業界大手の高額な手数料と期待外れのリターンで投資家が資金拠出に尻込みする中、カナダ最大の年金基金は1年に最大4つの新興ヘッジファンドを支援することを目指している。

  カナダ年金制度投資委員会(CPPIB)のテーマ投資・外部ポートフォリオ管理責任者、ポール・ウィンスロー氏(トロント在勤)によると、CPPIBは「エマージング・マネジャーズ・プログラム」の下、この2年間に新興ヘッジファンド5社にそれぞれ最大2億5000万ドル(約270億円)の初期投資を行ってきた。CPPIBは約10年にわたって外部のヘッジファンドに資金を拠出しているが、同プログラムが導入された2015年10月以前は、運用成績を示すトラックレコードが1年未満のファンドに投資することはほとんどなかったという。
            

Backing Future Winners

CPPIB hedge fund seeding and acceleration deals

Source: CPPIB

  資産規模3370億カナダ・ドル(約27兆6000億円)のCPPIBは、ファンドの成長に伴って資金拠出を増やす権利を確保するため、有望なヘッジファンドに設立後の早い段階で投資する。比較的規模の小さいファンドは異なる投資機会へのアクセスが可能であり、手数料やその他条件面でも柔軟性があるという認識の高まりを反映した動きだ。著名ファンドの多くで運用成績がここ数年低迷しているにもかかわらず、投資家資産は業界大手に集中してきたが、CPPIBの動きはそうした傾向の象徴的な変化を示すものでもある。

  ウィンスロー氏は「新興ファンドは他と異なるリターンのプロフィルを持っていて、成熟した基金において投資分散化を図ることができるという論拠がある」と説明。「早い段階での投資により、より好ましい手数料や収益分配率、規模、透明性の条件を運用者と交渉することが可能だ」と述べた。

  ヘッジファンド・リサーチ(HFR)によると、世界では最低50億ドルを運用するヘッジファンドが09年初め以降に1661億ドルの資金を新たに獲得する一方、規模がより小さいヘッジファンドでは132億ドルの流出超過となった。ただ、イーベストメントの1月のリポートによれば、10億ドルを超える規模のファンドの17年運用成績が平均でプラス6.1%だったのに対し、2億5000万ドル未満ではプラス9.7%だった。

Crowding Into the Giants

Firms managing more than $5 billion took bulk of global hedge fund assets

Source: HFR

Estimated data at year-end 2017

         

原題:Canada Pension Backs Fledgling Hedge Funds as Titans Falter (1)(抜粋)

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