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ドル106円台前半、トランプ保護貿易への懸念後退-一時3日ぶり高値

更新日時
  • 海外市場の流れを引き継ぎ円売り先行、対ドルで一時106円46銭
  • 過剰反応落ち着き、ドルは105円前半で止まった感-三菱モルガン

東京外国為替市場のドル・円相場は1ドル=106円台前半で推移。トランプ米大統領の保護主義的な通商政策を巡り一気に強まった各国との貿易戦争に対する懸念が後退し、リスク回避のための円買い圧力が和らいだ。

  6日午後3時52分現在のドル・円は前日比0.1%高の106円26銭。前日の海外市場ではライアン米下院議長がトランプ大統領の関税導入計画に反対表明したことを受け、ドル買い・円売りが進行。東京市場もこの流れを引き継いで始まり、一時は106円46銭と3営業日ぶりの水準までドル高・円安が進んだ。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の植野大作チーフ為替ストラテジストは、「各国首脳が理性を欠いた、共倒れになるような貿易戦争をやる気はないんだという雰囲気になったことで、過剰反応がいったん落ち着いた」と指摘。「ドル・円はいったん105円前半で止まった感はある」とし、「トランプ大統領が保護主義的な話を蒸し返す局面ではまた円高ショックが来るだろうが、本格的な世界景気失速、リスクオフの雪崩現象のようなところまで行かないだろう」と話した。

ドル・円しっかり

  5日の米国株は上昇。6日の東京株式相場も反発し、日経平均株価は一時500円超上げる場面があった。

  ユーロ・円相場は一時1ユーロ=131円55銭と1週間ぶりのユーロ高・円安水準を付けた。ただ、午後にかけては円売りも一服し、クロス円(ドル以外の通貨の対円相場)も伸び悩む展開となった。

  クレディ・アグリコル銀行の斎藤裕司外国為替部長は、「年度末が近づき、東京時間は季節的な円買いが出やすい。長期勢の買い観測に乗ってドル円を買っていた投機勢も106円50銭に届かなかったので利益確定に動いているだろう」と述べた。

  市場では、トランプ大統領による関税賦課への過度な懸念は一歩後退したが、貿易戦争への懸念そのものが消えたわけでもないとの見方は根強く残っている。NBCフィナンシャル・マーケッツ・アジアのディレクター、デービッド・ルー氏(香港在勤)は、このため、ドル・円も買い戻しをこなしたところでは「戻り売りが優勢となりそう。107円は遠い」と話していた。
  
  日本銀行の黒田東彦総裁は参院議院運営委員会の所信聴取後の質疑で、「2%物価目標までまだ道半ばで距離がある」とし、「2%を実現してないのに緩和を弱めることは考えられない」と、述べた。先週末には同総裁の2019年度ごろに出口を検討、議論していることは間違いないとの発言が為替市場で105円台前半まで円高が進む一因となったが、今回市場で目立った反応は見られなかった。

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