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Photographer: Akio Kon/Bloomberg
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日本株5日ぶり反発、米保護主義の過度な警戒後退-輸出中心広く上げ

更新日時
  • ライアン米下院議長が輸入関税に反対、為替も円安方向に
  • 日経平均は一時500円超す上げ、前日安値が二番底の期待広がる
Two men stand in front of a screen displaying stock indices at the Tokyo Stock Exchange (TSE), operated by Japan Exchange Group Inc. (JPX), in Tokyo, Japan, on Friday, Feb. 9, 2018. The Topix index headed for its worst week in two years following a meltdown in U.S. equities amid concern rising interest rates will damp economic growth.
Photographer: Akio Kon/Bloomberg

6日の東京株式相場は5営業日ぶりに反発。米国の通商政策が保護主義化するとの過度な警戒感が薄れ、為替の円安推移も好感された。電機や機械、精密機器など輸出株、化学など素材株、石油株中心に東証1部33業種中、31業種が高い。

  TOPIXの終値は前日比21.51ポイント(1.3%)高の1716.30、日経平均株価は375円67銭(1.8%)高の2万1417円76銭。日経平均の上昇率は2月19日(2%)以来で、年初来では大発会1月4日(3.3%)を含め3番目の大きさ。

  三菱UFJ国際投信・戦略運用部の石金淳チーフストラテジストは、「米国が輸入物価の上昇を招く関税引き上げに本気で取り組むとは考えにくく、鉄鋼などの輸入関税導入の話題やそれに伴う今回の株価急落はポジション整理をうまく促してくれた」と言う。リーマン・ショックなど特別に大きな材料で株価が崩れた場合を除けば、過去の株価急落から底入れまでの期間は30営業日前後であり、「遅くとも今月末くらいまでには調整は終わる」との見方を示した。

Japan Market Reactions As Tensions Over North Korea Rise

株価ボード前の光景(イメージ)

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  米国のライアン下院議長は5日、トランプ大統領が表明した鉄鋼とアルミニウムに輸入関税を賦課する方針に反対を表明した。極端な保護貿易主義への警戒感が弱まり、S&P500種株価指数は1.1%高、ダウ工業株30種平均は300ドル以上上げるなど同日の米国株は上げた。

  ドルが見直された前日の海外市場の流れを受け、きょうのドル・円は一時1ドル=106円40銭台まで円が弱含み。前日の日本株終了時点は105円57銭だった。

  米国、為替の動きを受け買い安心感が広がり、きょうの日本株は大きく反発して開始。幅広い業種、銘柄に業績を見直す買いが入り、日経平均は午前に一時509円(2.4%)高の2万1551円まで上げ幅を広げた。大和証券投資戦略部の三宅一弘チーフストラテジストは、「トランプ米大統領が鉄鋼などの輸入関税を表明したのは、通商交渉で対外的にもめても困らない産業であるほか、選挙アピールとの冷静な見方が広がり、通商政策への不透明感で売り込まれた日米株が戻している」と指摘した。

  チャート分析上も、一時2万1000円割れまで売られた前日に「200日移動平均線を挟む水準で反発、昨年10月以降に株高が加速した当時の水準まで調整し、きのうが二番底だった可能性は高い」と三菱国際の石金氏は言う。

  ただ、午後の取引は伸び悩む展開。SMBC日興証券投資情報部の松野利彦氏は、市場では9日発表の米雇用統計を確認したい意向が強く、「前月に市場を揺るがすきっかけとなった平均時給は2月も前年比2.8%増の予想で、1月の2.9%増並みの高い見通しだ。指標次第で再びマーケットが混乱するリスクを考えると、手放しでは買い進めない」とみていた。

  東証1部33業種は石油・石炭製品、その他製品、精密機器、化学、電気・ガス、鉱業、倉庫・運輸、機械など31業種が上昇。下落は空運、パルプ・紙の2業種。売買代金上位では、新中期経営計画を前日に公表した資生堂、米国での肺線維症治療薬の治験開始をみずほ証券が評価した日東電工、モルガン・スタンレーMUFG証券が投資判断を上げたTDKが高い。海外原油市況の上昇と三菱UFJモルガン・スタンレー証券がトップピックとしたJXTGホールディングスも上げた。半面、クレディ・スイス証券が投資判断を弱気に下げた大東建託は安い。

  • 東証1部の売買高は12億8881万株、売買代金は2兆5176億円
  • 値上がり銘柄数は1789、値下がりは237
    日経平均株価と米長期金利の推移
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